もういちど読む 山川倫理 PLUS 人生の風景編 ⑤荀子 [要約,感想,レビュー]
荀子(じゅんし)は性悪説を説いた。性悪説とは人間は生まれながらにして利益を追求し、他者と奪い合い、人を憎み妬む性質のことである。つまり人間はそのままにしておくと、争い憎み合って悪に転落してしまう性質を備えているということである
荀子は人為的な善(偽(ぎ))を努力によって獲得し、自然のままにしておけば悪に向かってしまう人間の性質から、強制的に離れるべきと説いてる。自然のままにしておけば人間が欲望に惹かれてしまう、そうならないように努力して善を獲得しようということである
礼という考え方がある。自らの行いを慎み、他者を尊重することで社会秩序を維持する社会規範をさす。礼により言動を整えて、己の欲や感情を整えることで、自分の力が発揮できる。秩序があるからこそ誰へでも欲しいものを供給でき、社会が安定するとういうことである
一人ひとりが安定して暮らすには、欲望をコントロールするための礼を身に付けて、誰にでも平等にものが行きわたるようにすればいいということである