ハトヨガ的読むヨガ 連載61 新曲「満ちてゆく」 by 藤井風
前回のコラムから更新が滞ってしまいました。
今月はじめに香川の親戚のお葬式でまた急遽帰省、入院中の父を見舞って、駆け足で東京に戻り、アイルランドの聖人セントパトリックの命日を祝うイベントに参加、翌日に熊本へ弾丸出張を乗り切り、春分の日は、早稲田のクラスでタイマッサージ取り入れたワークショップを開催するという怒涛のスケジュールをこなしてようやく一息ついてます。
今日は会社の福利厚生制度で、全社員ができるだけ休みを取得することを奨励されている日。ありがたくお休みいただいています。
さて、そんな中、久々に藤井風さんの活動に動きがでてきましたので、新曲の内容について考えてみようと思います。
新曲「満ちてゆく」冒頭いきなり英語のナレーションで始まります。
語り部分:
things change, and we can do nothing about it
just letting it go, feeling lighter, and becoming filled
Overflowing
私訳:
なにごとも移ろいゆくもの 流れを止めることは誰にもできない
ただ手放せば、心は軽くなり、満たされていく
満ちあふれていく
3文を読んだ瞬間、ピンときましたね。やはりヨガ的なコンセプトに通ずる世界観、人生観を語ろうとしている曲だと思いました。
実際に、inevitably everything comes to an end「避け難く全て終わりがくる」 we leave all behind somewhere 「あれもこれもどこか置いてくる」という歌詞も、やはり受け流していることを良しとしている姿勢が現れている歌詞です。
経典「ヨーガ・スートラ」で説かれている、ヨガとは何かを八段階で説いている八支則「ヤマ」(控えたほうがいい行動や思考)のうち、執着は手放そうという「アパリグラハ」、そして、「ニヤマ」(絶賛おすすめの行動や思考)のうちの今の自分の持っているもので足りていることに気づくといいよという「サントーシャ」の教えと強い共通点があるなと受け止めました。
ついでに、ミュージックビデオで、風さんが書き綴っている文章の解読できる部分をチェックしてみました。
冒頭部分に4、5行綴っている部分は、ぼかされていて読解が不能。
次に読み取れる部分
書斎のような部屋の机に向かい綴っている部分。
映像に表現されている限りの情報しかでてきていませんが、お互いに手放すことで安らかな気持ちになることに気づき、人生の終わりを安らかに迎えることができる境地にたどり着いたことを回想しながら、書いた曲という設定でしょうか。
手放す、執着からの解放は、心が楽になりますね。断捨離も・・・。
ヨガでなくても実践できる普遍的なことかもしれませんが、何事にも執着せず、手放すことが、心の解放につながることを表現した風さん。
アメリカツアーの成功をお祈りしています!