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AR Review特集:コマースは次の時代へ!ARが変える買い物体験
今週末に開催されるARコミュニティイベント『ARISE#2』では、特別セッションとしてコマースの分野でのAR活用について第一線で活躍する方々を招いてお話を伺います!
これまでIKEAのARアプリを皮切りに、コマースの分野で様々なARサービスが登場してきました。この記事では、4つのARユースケースから、ARコマースの可能性を探ってみたいと思います!
『ARISE#2』へすでに申し込んだ方も申し込んでいない方も、キャッチアップを兼ねて読んでみてください。
ということで、コマースにおけるARユースケースを紹介していきます!
ARが可能にするシームレスな購入体験
ARがもたらす可能性の一つは、商品の発見から購入までを一気に行える購入体験です。
Source:Mastercard Eyes the Future of Retail with AR
このMastercardのPOC(Proof of Concept)動画では、ARグラスをかけた女性がリアル店舗で欲しい商品を発見し、Mastercardの決済サービスを使って商品を購入するまでの買い物体験が紹介されています。
このデモはアメリカの半導体メーカーQualcomm Technologiesとスマートグラスを開発する企業Osterhout Design Groupの技術サポートのもとで実施されました。
*Osterhout Design Groupはすでに買収(破産?)され、今はないようです。
Mastarcardの持つ既存のデジタルウォレットサービス『Masterpass』との連携がされていることに加え、決済の安全性を担保するためにQualcommの虹彩認識の技術が使われています。
このように金融業界からもAR技術による’安全性’と’利便性’を活かした新しいショッピングの形態が提案され初めています。
ARグラスが普及することによって、Mastarcardのこの動画のような買い物体験が現実になる日が来るのかもしれません。
ブランドの世界観を体感するAR
『PORTAL BY JOSEPH』は実店舗でブランドの世界観を体感してもらうことを目的としたARファッションショーです。
Source:PORTAL BY JOSEPH: Augmented Fashion Runway
ダグ・スティーブンス氏は著書「小売再生 ―リアル店舗はメディアになる」の中で以下のように語っています。
”小売店舗が活用できるメディアとしては、現実のショッピング空間こそが、最も強力で直接的な影響力を持つ極めて重要な存在になるだろう。”
ECサイトが充実した今、その反動として「実店舗の持つ影響力」が高まりつつあり、店舗の役割は変わって来ています。
小売業におけるARユースケースの一つである『PORTAL BY JOSEPH』は、店舗を体験の場と定義し、ブランドの持つ哲学や世界観をARで感じることのできるコンテンツです。
さらにその第二弾『PORTAL BY TOCCA』では、全く違うブランド世界観の表現に加え、体験の延長線上にECサイトへのリンクもあり、ブランドの体験から商品の購入までの導線が用意されています。
Source:PORTAL BY TOCCA AR Fashion Collection
ARは表現の多様性を活かしたブランド世界観の体験を実現すると共に、体験と購買の橋渡しをするメディアになる可能性を秘めています。
ARが拡張するネットショッピング
カナダ発のECサイト制作プラットフォームShopifyが提供する『Shopify AR』はECサイトの運営者にARネットショップの次の可能性を感じさせてくれるサービスです。
Source:Shopify AR - PureCycles - Full
これまではECサイトで得られる情報はテキストか画像のみでしたが、『Shopify AR』を使うことによって誰でも簡単に商品の3Dモデルを作成出来るようになり、自身のECサイトに載せることができるようになります。
これにより、商品写真では伝えることの出来ない、商品の細部や大きさなどを知ることができ、実際に店舗で商品を見るのと変わらない購買体験が可能になります。
さらにこのサービスでは、すでにある既存のプラットフォームを利用することにより、アプリをダウンロードせずに、ブラウザからARでの3Dモデルの表示を行うことも特徴的です。(*WebARと呼ばれるものです。)
『Shopify AR』の普及により、これから自宅のショールーム化が進むかもしれません。
家具のAR試し置きの次の姿
IKEAを始めとする家具メーカー・ECサイトは積極的にARによる家具の試し置きを取り入れてきました。Wayfairもその一つ。
ですが、Wayfairはその次も提案しています。
Wayfairのアプリに、自分の家を撮影した写真の中で家具を設置できる新機能を追加されました。AIにも積極的に投資をしているWayfairは、ARアプリだけでなく、この機能拡張のようにAIの画像認識を活かしたARアプリの開発にも強みをもっています。
今回追加された機能は『インタラクティブフォト』と呼ばれ、写真から空間情報を認識し、インタラクティブな3Dの部屋を作り、その部屋にバーチャルの家具を設置できるサービスです。
自分の部屋にARで試し置きした家具を、レイアウトやスタイル、部屋のサイズを変えながらあらゆる角度から見ることができます。
家具の小売ECに特化しているWayfairは、実店舗を持たない分ARに注力することで、eコマースを魅力的に変え、消費者にアピールをしようとしています。
Source:Wayfair 3D/AR Video with ASUS and Verizon
気になった方はARISEへ!
11月30日開催の『ARISE#2』では『Augmented Commerce Session:ARが変えるコマースの常識』を用意し、 MESONの梶谷健人氏、Psychic VR LabのDiscont氏、ベガコーポレーションの宮末啓吾氏をお呼びしお話を聞きます!
これからのコマースの常識をいち早く掴むためにも必見のセッションです!
興味のある方は↓のイベントサイトを覗いてみてください!
過去に公開した『Weekly AR Review』は⬇️のMESON XR MAGAZINEから見れます!
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