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[四柱推命] 滴天髄 通神論11-2 方局 [和訳 現代語訳]
皆さま、こんにちは。波濤ろく🌊です。
前回のテーマは「方局」第1回。三方会局、三合会局についてだったわね。押さえておきたいポイントは、❶三方会局の方が力が強い、❷日干と三局が同一五行の場合、三局をなす支全てを特定の通変星として扱う(その際、日干と月支の陰陽を考慮)、❸半局を認めるか?三局と半局の併存を認めるか?とまあこんな感じ。
詳しくは前回の記事をチェック✨
今回のテーマは「方局」第2回。早速見ていきましょう🏃♀️💨
⚠️原文として載せている『滴天髄闡微』には、命式例が数多く取り上げられておりますが、割愛させていただきます🙇♀️
⚠️和訳、現代語訳の正しさについては保証いたしません💦
⚠️押さえておきたいポイントに「💡」印を付しています。
✅原文
💡1 局混方兮有純疵,行運喜南或喜北。
🌸原注
💡2 亥卯未木局,混一寅辰,則太強,行運南北,則有純疵,不能俱利。
🌸任氏
3 地支有三位相合而成局者,亥卯未木局,寅午戌火局,巳酉醜金局,申子辰水局,皆取生旺墓,一氣始終也。
4 柱中遇三支合勢,吉凶之力較大。
💡5 亦有取二支者,然以旺支為主,或亥卯,或卯未,皆可取,亥未次之。
💡6 凡會忌沖,如亥卯未木局,雜一酉醜字於其中,而以與所沖之神緊貼,是為破局。
💡7 雖沖字雜地其中,而不緊貼,或沖字處於其外而緊貼,則會局與損局瘐論,其二支會局者,以相貼為妙,逢沖即破,他字間之,亦遙隔無力,須天干領出可用。
8 至於“局混方兮有純疵”之說,與“方要得方莫混局”,之理相似,究其理亦無所害。
💡9 見寅字是謂同氣,見辰字是謂餘氣,又是東方濕土,能生助木神,又何損累耶?
10 行運南北之分須看局中意向為是。
💡11 如木局,日主是甲乙,四柱純木,不雜別字,運行南方,謂秀氣流行,則純;
💡12 運行北方,謂之生助強神,無疪。
💡13 或干支有火吐秀,運行南方,名利裕如;
💡14 運行北方,凶災立見。
15 木論如此,余者可知。
✅和訳 現代語訳
💡1 局と方が混ざったものには、純粋なものと欠けたもの(善と悪)がある。行運については、南を喜ぶ場合と北を喜ぶ場合がある。
🌸原注
💡2 亥卯未の三合木局に寅や辰が混ざると、力が強くなり過ぎる。行運については南又は北を喜び、それぞれ良いところもあれば悪いところもある。どちらであっても利益を得ることができない。
🌸任氏
3 地支には、三支が組み合わさり局を形成するものがある。亥卯未の三合木局、寅午戌の三合火局、巳酉丑の三合金局、申子辰の三合水局である。これらは皆、生、旺、墓から成り、ひとつの気の始まりから終わりまでを表す。
4 柱の中で三支が揃うと、吉凶の力が大きく働く。
💡5 また、二支を組み合わせる場合もあり、旺支を主とする。亥卯や卯未などを取ることができる。亥未はその次に重要である。
💡6 三合会局は冲を嫌う。例えば、亥卯未の木局に酉(卯と冲になる)や丑(未と冲になる)が混ざる場合、冲支が緊密に接していると局が壊れてしまう。
💡7 冲支が地支の中(月支、日支?)にあり緊密に接していない場合であっても、又は、冲支が地支の外(年支、時支?)にありに緊密に接している場合であっても、局が成否について考察を要する。二支の局の場合、相互に接していることを妙とし、冲に会うと破壊される。他支が間にある場合や遥かに隔たっている場合は無力である。その場合は、天干に透出させて用いるべきである。
8 「局と方が混ざったものには、純粋なものと欠けたもの(善と悪)がある」という説と、「方を得ようとするならば局を混ぜてはならない」という理論は似ており、その理を究めることに害はない。
💡9 (亥卯未の三合木局が)寅が見ることを同気と言い、辰を見ることを余気と言う。東方の湿土(辰)は木の神を生じ助けることができる。どうして局を損ない足を引っ張ることがあろうか?
10 行運について南を喜ぶか北を喜ぶかは、局中の意向を見るべきである。
💡11 例えば、三合木局があり、日主が甲や乙で、四柱が純粋な木行で構成され別の五行が混ざっていない場合、南方の運が巡ると「秀気が流行する」と言い、純粋である。
💡12 北方の運が巡ると「強神を生じ助ける」と言い、問題はない。
💡13 天干と地支に火があり秀気を吐く(漏らす)場合、南方の運が巡ると、名利が豊かである。
💡14 北方の運が巡ると、すぐに凶災に見舞われる。
15 木局の論はこのようであり、他の局も同様である。
✅波濤ろく🌊の解釈
今回のテーマは「三合会局の喜忌」といった感じかしら?何を喜び何を忌むかについて、いろいろな項目が挙げられているわね。❶三合会局と三方会局の混交、❷三合会局と冲、❸半局、❹南の行運と北の行運、など。それぞれ簡単に見ていきましょう💖
🌸三合会局と三方会局の混交
1、2 例えば、地支に亥卯未が揃っており、そこに三方会局(東方)を構成する支である寅、辰が混ざると、木行大過となるため宜しくない。
9 これについて任氏は、寅(三合会局と同じ五行の支)を「同気」、辰(三方会局の土行支)を「余気」と称し、三合木局においては辰は悪い働きをしないと述べている。辰の蔵干は乙癸戊であり、癸水を含むので木を育むことができるという理屈🌳木局が成立しているのに、更に木を育むのは良くない気がするけれど……💦
三合会局+三方会局の土行支についてまとめておくわね✨
$$
\def\arraystretch{1.6}
\begin{array}{|c|c||c|c|c|c|} \hline
\text{季節} & \text{三合会局} & \text{三方会局} & \text{土行支} & \text{蔵干} & \text{生剋 (中気 本気)} \\ \hline\hline
\text{春} & \text{亥 卯 未} & \text{寅 卯 辰} & \text{辰 (湿土)} & \text{乙 癸 戊} & \text{水生木× 木剋土△} \\ \hline
\text{夏} & \text{寅 午 戌} & \text{巳 午 未} & \text{未 (燥土)} & \text{丁 乙 己} & \text{木生火× 火生土◎} \\ \hline
\text{秋} & \text{巳 酉 丑} & \text{申 酉 戌} & \text{戌 (燥土)} & \text{辛 丁 戊} & \text{火剋金○ 土生金×} \\ \hline
\text{冬} & \text{申 子 辰} & \text{亥 子 丑} & \text{丑 (湿土)} & \text{癸 辛 己} & \text{金生水× 土剋水○} \\ \hline
\end{array}
$$
各季節における土行のあり方(旺相死囚休)が異なるため、その喜忌も局ごとに異なるものになりそう。一応、蔵干ごとの生剋を挙げてみたけれど、今ひとつ喜忌が取りにくい🤔この辺りのことをきちんと書いてある書籍を読みたいところ📚
🌸三合会局と冲
6、7 三合会局は冲によって破れてしまう💔ただし、それには条件があって、冲に関係する二支が隣り合っている(緊貼)必要がある。三合会局の冲支をまとめておきましょう。
$$
\def\arraystretch{1.6}
\begin{array}{|c|c|c|} \hline
\text{} & \text{構成支} & \text{冲支} \\ \hline\hline
\text{三合木局} & \text{亥 卯 未} & \text{巳 酉 丑 (三合金局)} \\ \hline
\text{三合火局} & \text{寅 午 戌} & \text{申 子 辰 (三合水局)} \\ \hline
\text{三合金局} & \text{巳 酉 丑} & \text{亥 卯 未 (三合木局)} \\ \hline
\text{三合水局} & \text{申 子 辰} & \text{寅 午 戌 (三合火局)} \\ \hline
\end{array}
$$
三合木局と三合金局、三合火局と三合水局の支同士が冲になっているわね。三合会局の成立だけに気を取られて、残り1支の影響を見落とさないようにしましょうね👀
🌸半局
5、7 前回(通神論11-1 方局)、任氏は半局を考慮しないって言ってなかった?訳が誤っているのかしら?💦
半局の成立条件は、三合会局を成す三支の内二支が隣接していること。旺支を含む必要があるかについては説が分かれる。私は、旺支を必要とする説を採っているわ。亥と未が隣接すると木行の力が強まるって、ちょっと首肯し兼ねる🤷♀️
半局も三合会局と同様、冲に会うと破局となる。
🌸南の行運と北の行運
11、12、13、14 南の行運とは巳、午、未のことで、北の行運とは亥、子、丑のこと。ポイントとなるのは、三合会局にとって、食傷星に当たる行運と印星に当たる行運。三合木局においては、南と北の行運の影響が大きいけれど、他の三合会局については他の方位の行運が重要となる。
4つの言葉を押さえておきましょう💖
秀気流行:三合会局が成立しており、日干得令、命式中にその五行が重々としている場合、その気を漏らす行運(食傷星)を喜ぶ。
生助強神:上と同じ場合に、その気を生じる行運(印星)が巡ってきても問題はない。強いものを更に強めるので、直感に反し疑問に感じるところ。
名利裕如:三合会局が成立しており、命式中に既にその気を漏らす干支(食傷星)がある場合、更に漏らす行運(食傷星)が巡ってくることは吉。
凶災立見:上と同じ場合に、その気を漏らす干支(食傷星)を剋する行運(印星)が巡ってくると凶。
生助強神だけ「ん?」って感じだけど、感覚としては極身強の外格において比劫星、印星を喜ぶのに似ている。4つをまとめると「生じて強くするのは吉。漏らすのも吉。ただし、漏らすのを妨げるのは凶」といった感じかしら?👍
今回はここまで✨
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次回をお楽しみに、拜拜👋