[四柱推命] 滴天髄 通神論10-1 形象 [和訳 現代語訳]
皆さま、こんにちは。波濤ろく🌊です。
前回のテーマは「干支総論」第12回。始終の理についてだったわね。「始終の理」とは、年(年月)を始まりとし時(日時)を終わりとすること、即ち、年柱から時柱に向けて五行が流通すること。年が月を生じ、月が日を生じ、日が時を生じ、五行が満遍なく揃い、用神喜神が通根している命式が最も理想的💖
詳しくは前回の記事をチェック✨
今回のテーマは「形象」第1回。形象は全5回の予定!早速見ていきましょう🏃♀️💨
⚠️原文として載せている『滴天髄闡微』には、命式例が数多く取り上げられておりますが、割愛させていただきます🙇♀️
⚠️和訳、現代語訳の正しさについては保証いたしません💦
⚠️押さえておきたいポイントに「💡」印を付しています。
✅原文
💡1 兩氣合而成象,象不可破也。
🌸原注
2 天干屬木,地支屬火,天干屬火,地支屬木,其象則一。
3 若見金水則破,餘仿此。
🌸任氏
4 兩氣雙清,非獨木火二形也,如土金、金水、水木,木火、火土,相生各半五局。
5 即相克之五局亦是也,如木土、土水、水火、火金、金木之各半用敵也。
💡6 相克務須均敵,切忌偏重偏輕。
💡7 若用金水,則火土不宜夾雜;
💡8 如取水木,則火金不可交爭。
💡9 木火成象者,最怕金水破局。
💡10 水火既濟者,尤忌土來止水。
11 各既如此,取運亦仿此而行。
12 一路澄清,必位高而祿重;
13 中途混亂,恐職棄而家傾。
14 故此格最難全美,而看法貴在至精。
💡15 若生而複生,乃是流通之妙;
💡16 倘克而遇化,亦為和合之情。
17 或謂理僅兩神,似嫌狹少,不知格分十種,盡費推詳。
✅和訳 現代語訳
💡1 2つの気が合わさり象を成す場合、その象は破って(壊して)はならない。
🌸原注
2 天干が木に属し地支が火に属する場合、又は、天干が火に属し地支が木に属する場合、その象はひとつにまとまる。
3 もし金や水が現れると象が壊れてしまう。他の組み合わせでも同様である。
🌸任氏
4 2つの気が共に清らかであるのは、木と火の二つの形に限られない。例えば、土と金、金と水、水と木、木と火、火と土など、相生するものが半々の5つの組み合わせがそうである。
5 相剋する5つの組み合わせも同様である。例えば、木と土、土と水、水と火、火と金、金と木など、半分が敵を用いる関係である。
💡6 相剋の場合は均等であることが重要で、切に偏りを避けるべきである。
💡7 もし金と水を用いるならば、火と土が混ざるのは良くない。
💡8 もし水と木を用いるならば、火と金が混ざって争ってはならない。
💡9 木と火が象を成す場合、金と水が象を壊すことを最も恐れる。
💡10 水と火が既に済んで(調和して)いる場合には、土が来て水を止めることが最も忌まわしい。
11 それぞれが既にこのように調和している場合、運を取ることもまた同様に進んでいく(?)。
12 道が澄み切っている場合、必ず地位が高く俸禄も豊かになる。
13 途中で混乱が生じる場合、地位を失い家庭が傾く恐れがある。
14 故に、この格局は完全に美しく保つことが最も難しく、その見方には高度な精密さが求められる。
💡15 もし相生が繰り返されるならば、それは流通の妙である。
💡16 もし相剋が化に会うならば、それは和合の情となる。
17 ある者は、理はただ2つの神に限られると言い、狭少を嫌い、格局が10種類に分かれることを知らないようである。それら全てを詳しく推察する必要がある。
✅波濤ろく🌊の解釈
1 今回のテーマは、四柱八字が2種類の気(五行)によって構成されている場合、所謂「両神成象格」について🧑🤝🧑2種類の五行で構成されているもの全てがこれに該当するわけではなく、❶2種類の五行がそれぞれ4つずつ、❷それぞれの五行について、年月柱に干と支が1つずつ、日時柱に干と支が1つずつ、の2つを満たす必要がある。
とは言ったものの、そもそもこれをひとつの独立した格局と見做す否か、どのような場合に両神成象の成立を認めるかについては諸説ある模様💦(純粋に二気のみで構成されている場合、力の強い五行が2つあればOKとする場合など)。命式の例を出すと、こんな感じ。
$$
\def\arraystretch{1.6}
\begin{array}{|c|c|c|c|c|} \hline
\text{} & \text{ 年 } & \text{ 月 } & \text{ 日 } & \text{ 時 } \\ \hline\hline
\text{天干} & \text{甲} & \text{丁} & \text{甲} & \text{丁} \\ \hline
\text{地支} & \text{午} & \text{卯} & \text{午} & \text{卯} \\ \hline
\end{array}
$$
4、5 命式が2種類の五行で構成されている場合、2つのパターンがある。
両神相生格:2種類の五行が相生関係。
両神相剋格:2種類の五行が相剋関係。両神相成格ともいう。
7、8、9、10 さて、これら2つの場合において、何を喜とし何を忌とするか?🤔
15 両神相生の場合は、生じる五行と生じられる五行の2種類が存在し、生じられる方が力が強いということになる。強い気を抑える方法として、❶洩らす、❷剋する、の2つの方法があるが、剋するのは象を破壊するため良くないと述べているわね💥
16 両神相剋の場合は、剋する五行と剋される五行の2種類が存在し、剋する方が力が強いということになる。この場合も同様に、剋して抑えるよりは、洩らして力を削ぐ方が望ましい。
ということで、まとめるとこんな感じ。
$$
\def\arraystretch{1.6}
\begin{array}{|c||c|c|c|} \hline
\textbf{両神相生} & \text{喜神} & \text{忌神 (小凶)} & \text{忌神 (大凶)} \\ \hline
\text{木生火} & \text{土} & \text{水} & \text{金} \\ \hline
\text{火生土} & \text{金} & \text{木} & \text{水} \\ \hline
\text{土生金} & \text{水} & \text{火} & \text{木} \\ \hline
\text{金生水} & \text{木} & \text{土} & \text{火} \\ \hline
\text{水生木} & \text{火} & \text{金} & \text{土} \\ \hline\hline
\textbf{両神相剋} & \text{喜神} & \text{忌神 (小凶)} & \text{忌神 (大凶)} \\ \hline
\text{木剋土} & \text{火} & \text{金} & \text{水} \\ \hline
\text{火剋金} & \text{土} & \text{水} & \text{木} \\ \hline
\text{土剋水} & \text{金} & \text{木} & \text{火} \\ \hline
\text{金剋木} & \text{水} & \text{火} & \text{土} \\ \hline
\text{水剋火} & \text{木} & \text{土} & \text{金} \\ \hline
\end{array}
$$
忌神の凶意の差について、❶両神相生の場合、弱い方を剋するものを大凶、❷両神相剋の場合、強い方を生じるものを大凶としているわ。この表の考え方だと、任氏注【8、10】の説明が若干怪しいけれど、要は、行運(大運、歳運)において忌神(両神いずれかを剋するもの)が巡ってきたら象が破壊されるため凶、と単純化して理解しておきましょう💖
今回はここまで✨
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次回をお楽しみに、拜拜👋
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