【生きやすさを自分で作るために必要なこと】「慣れる」ことの陰と陽
こんにちは~池さんです(#^^#)
長女の動画を観るたびに可愛くてニヤニヤする日々を送っております(2021年5月に長女出生。母子ともに妻の実家で里帰り出産。しばらく会えない状況が続いています… )
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【生きやすさを自分で作るために必要なこと】「慣れる」ことの陰と陽
「慣れる」ことを心理学では”馴化”と呼びます。
順化とは、生活体に反応を呼び起こす何らかの刺激を、強化を伴わない状態で繰り返し呈示することで刺激に対する反応が相対的に減少する一連の過程のことである。 出典先:心理学辞典
つまり、順化とは自分の内外問わず刺激に徐々に「慣れていく」過程を指します。
爆音で音楽が流れる空間にしばらく居ると、耳が慣れてきて最初ほどうるさいと感じなくなる
明るい部屋から暗い部屋に入って始めは何も見えなかったのに、少しずつ目が慣れて物の形がはっきりしてきた
友達から愚痴を聞かされる日々を送っていて、いつの間にか自分が聞き役に徹しており、それが当たり前になっていた
このように日常的に順化の例はたくさんあります。
それでは、もう少し詳しく「慣れる(≒順化)」について見ていきましょう
【生きやすさを自分で作るために必要なこと】「慣れる」ことの陰と陽
順化は生体が環境に適応するために必要な機能として生まれながらに備わっています。
そのくらい自然に私たちの体は周囲の刺激に対して反応をコントロールしているのです。
これだけ聞くと、
人の適応能力ってすごいんだな~
と思われるかもしれません。
一方、この順化は人を生命の危機に追いやることも忘れてはいけません。
それでは、「慣れること(=順化)」が人に与える陰と陽について具体的に説明したいと思います。
「慣れる」ことのメリット
では、はじめに「慣れる」ことのメリットについてお話したいと思います!
今回は、以下3つのメリットを挙げています。
・成長やスキルアップすることができる
・言動や思考が自動化して楽になる
・不安を感じにくくなる
では、1つずつ見ていきましょう。
成長やスキルアップすることができる
1つ目のメリットは、「成長やスキルアップすることができる」です。
スポーツや勉強、仕事などで考えると分かりやすいと思いますが、自分の能力やスキルを高めるためにはより強度の高い練習や課題をこなしていく必要があります。
そうすると、高いレベルに自分の照準が定まり、その環境に身を置き続けることで成長することができます。
「基礎ができたら応用にチャレンジする」
これを繰り返し、より高いレベルのものに「慣れる」ことで自らの可能性を広げていくことに繋がります。
言動や思考が自動化して楽になる
2つ目のメリットは、「言動や思考が自動化して楽になる」です。
1つ目のメリットとも繋がってきますが、その環境に身を置くことで、そこで求められる能力や役割を自然にこなせるようになります。
すると、その環境よりも易しくレベルを落とした状況に適応することが楽になります。
例えば、サッカー部にてAチームにいたレギュラーの子がBチームの練習に入ると、練習メニューはAチームに比べて軽く感じる…なんてことに似ているでしょう。
より厳しい環境に慣れていると、それよりも易しい環境に移った時楽に感じることは少なくないと思います :idea:
不安を感じにくくなる
3つ目のメリットは、「不安を感じにくくなる」です。
心理学用語で、「単純接触効果」という有名な法則があります。
単純接触効果とは、特定の中性刺激に繰り返し接触するだけで、その刺激に対して好意的な態度が形成される現象を指します。出典先:心理学辞典
つまり、慣れてしまった刺激に対して不快な感情が低減し、むしろ好意的な感情が生起することを意味しています。
最初は緊張や不安を感じていた職場も、出勤を重ねていくと少しずつ緊張や不安がなくなり、しばらく働いていると愛着も湧いてくる…といった具合です。
逆に言えば、不快な感情を抱いている内は、まだその環境に慣れていないとも言えるでしょう :idea:
「慣れる」ことのデメリット
では、続いて「慣れる」ことのデメリットについてお話します。
デメリットもメリットと同じく3つ挙げています。
・ストレスを感じにくくなる
・より強い刺激を求めたがる
・変化(≒元に戻ること)に抵抗を感じる
では、1つずつ解説していきたいと思います。
ストレスを感じにくくなる
1つ目のデメリットは、「ストレスを感じにくくなる」です。
これは一見、メリットのように感じる人もいると思いますので、きちんと説明したいと思います。
適度なストレスの状況下にいる場合はメリットがたくさんあることは上記で述べましたが、自分の身の危険を感じるような環境に長くいると、心身の健康に多大なダメージを与えます。
月100時間も残業がある会社員が次第に元気はなくなり表情は消え驚くほど衰えていくことは容易に想像がつくと思います。
これは環境に慣れていったのではなく、自己の生存の危機に瀕した状況で体がSOSを出している証拠です。
しかし、会社員にとっては毎日がその生活なので、適応した”ふり”をすることで何とか順応しているのです。
極限の状態まで追い込まれた時、人は自分の記憶や行動、思考、感情などの精神機能を一旦ストップさせます。
ブレーカーを落とした状態をイメージしたら分かりやすいと思いますが、体がストレスに対する最終手段として行う1つの方法なのです。
つまり、慣れて何も感じていないように見えるのは実は「過度なストレスを受けて体が緊急事態を感知し、一切の刺激を排除している」かもしれないということです。
より強い刺激を求めたがる
2つ目のデメリットは、「より強い刺激を求めたがる」です。
これは何らかの依存症をイメージしてもらえると分かりやすいと思います。
例えば、カフェインを毎日摂取していると、次第に少量のカフェインでは体への変化が現れず、徐々に量や回数を増やすでしょう。
これは体がカフェインという成分に「慣れた」ことを意味します。
つまり、カフェインが体内に備蓄された状態が当たり前になっているのですね。
そうすると、カフェインが体の中にない状態が「異常」になるので、体がカフェインを過剰に欲しくなります。
まさに「カフェイン依存症」です。
これは、前回お話したホメオスタシスの理論を知っているとより分かりやすいと思います。
向上心を持って何かに打ち込み、さらなる高みを目指して厳しい環境を選んだり、強い刺激を求めたりすることは心身の成長に繋がることもありますが、それが特定のモノや人に向かうと時に悪影響を及ぼすことがあるので注意が必要です :idea:
変化(≒元に戻ること)に抵抗を感じる
3つ目のデメリットは、「変化(≒元に戻ること)に抵抗を感じる」です。
2つ目のデメリットに関連することではありますが、悪い意味で当たり前になった環境から、安心で安全な環境に変化する時、人は抵抗を感じます。
それは、新しい環境がより耐えられないものだったらどうしようという不安と恐怖の感情を持っているからです。
例えば、虐待やDV、パワハラなど被害者がダメだと思いながらも加害者との関係性を切れない状況がそれに似ています。
被害を我慢している内は今こうして何とか生きていられているけど、それがなくなったらどんな暮らしになるか分からず不安になるので、このまま耐えている方が楽なのかもしれない…という考えになります。
このような状況に陥ると、自分ではその呪縛から抜け出ることが難しくなります。
周りの気づいた人が手を差し伸べてその状況を打開することが大切であることが痛感されます。
まとめ
本日は、【生きやすさを自分で作るために必要なこと】「慣れる」ことの陰と陽というテーマでお話しました。
人は常に今置かれている環境に「慣れる」生き物です。
それは時に人の成長を促し、よりよい人生をもたらすスパイスになります。
一方、間違った「慣れる」は、人の心身を壊し、人間関係を破綻させ人生を悪い方向に追いやります。
今日のお話から、正しい「慣れる」は、自分の人生をより良くしてくれる環境の元、自分の耐えられる範囲内で自己を成長に導く状況に適応することだと言えます。
自分の今置かれている環境や状況に正しく「慣れている」のか、今一度振り返ってみてはどうでしょうか😊
本日のお話は以上になります。最後まで読んでいただきありがとうございます。
今日も素敵な1日をお過ごしください。池さんでした(#^^#)
ではまた明日お会いしましょう😊
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