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#4 かぞくの愛

このマガジンでは、ぼくが11年間の教員生活とコーチ生活で発見したことをつらつらと綴っています。

絶対これが正しいです!というようなかぞくの形を描きたいのではないのです。
また、ぼくの価値観の押し付けになってしまってもよくないなと思っています。

どのように書いたなら、それが実現可能なのか、と考えました。


当初は、とりあえず、「かぞくをまなぶ」ことをテーマにして、プロットも書いていたこの企画なのですが、第一話をご購読いただいた方は、もうお分かりのことと思います。


予告通りのタイトルが並んでいないことに。


でも、それでいいのだとも思いました。


ぼくは、そのときの気持ちで、より筆が走りそうな形をもって、表現をしていくことにしました。

こんな企画にお付き合いをいただいているみなさまには本当に感謝です。

もしも、出版社を通して、書籍を出版するとなったら、こんなことはできないでしょう。

その都度その都度、ぼくの心に映ったことを、発信すること。

それが、たまたま誰かの気づきになるやもしれません。


ということで、今回もやっていきたいと思います!

おすおす!

ぼくは、「ともあん」と言います。


「暮らしづくり・心づくり・夢づくり」をテーマのがんばる親子が羽を休められる場所をつくろうとしています。そのために現在は、親子コーチングマスターインストラクターとしてコーチング講座を届けたり、薬膳師として心身ともに整える活動をしています。

こちらのマガジンや記事をご購入いただいた売上金は、実現の運営資金として役立たせていただきます。


さて、このマガジンは、「ともあん」が小学校教員を11年間勤めてきて、感じたエッセンスを詰め込んでいます。

なぜ、今かぞくをまなぶのかについては、こちらをご覧くださいませ。



▷愛には2つある

「愛してる」という言葉を言ったことがありますか?

言ったことがある方は、そのときのことをぜひ思い出してください。

また、言ったことがない人は、もし自分が言うとするならば・・・

と仮定して読んでいただけると嬉しいです。


「愛してる」って言葉ほど、パワフルな言葉はないかもしれません。

言う方はなかなかの勇気がいるでしょうか?

それとも、思いやりに満ち満ちた表情で伝えるでしょうか?


受け取る方はどんな気持ちでしょうか?


愛には2種類あります。

一方の愛は、人を縛ってしまう愛です。

「愛してる」。好きで好きでしょうがない。だから、あなたのために何でもしてあげたい。だから、手の届く場所にいてね。

よく「束縛」という言葉を聞きますね。「愛してる」という言葉が、相手を縛ってしまうことがあるのです。

これを、条件付きの愛と呼んだりもします。

あなたが、ここで私のために何かをしているから、「愛してる」。


もう一方の愛は、人を自由にさせる愛です。

「愛してる」。だから、あなたはどこで何をしていてもいい。自分の力で生きていけるって信じているよ。だから、色んな経験をしておいでね。

「愛してる」という言葉が、どこまでもどこまでも遠くへ相手を運んでいくこともあるのです。

これを無条件の愛と呼んだりもします。

あなたが何をしていたって、私はあなたを「愛してる」。

本当の愛は、無条件の愛


▷かぞくの価値観の変遷

たしか2011年の東日本大震災があったとき、よく「絆」っていう言葉が話題になりました。

あのとき、さまざまな価値観が揺らいだと思います。

「がんばれ、東北」みたいな言葉を贈ろうものなら、

「がんばれ」っていう言葉ってどうなの?

すでにかんばっている人たちに、これ以上何をがんばれっていうんだ?!

みたいなことがよく言われましたね。

個人個人も、自分のこれからの生き方をすごく考えるようになったんですね。

これまでがむしゃらに働いてきたけれど、これからは本当に大事なものは何なのかを考えて生きていこう・・・みたいな言説が多くありました。


さて、「絆」に話を戻します。

あのとき、すごく叫ばれた「絆」。

絆とは結ぶもの。

おれたちの結束はかたーーーーい!
みたいな感じで、一緒にこの危機を乗り越えていくぞー!
みたいな雰囲気があったんですよね。

しかし、この「絆」って言葉がよく使われるようになってからというもの。

本当の絆ってなんなのだろう?という話になりました。


3.11は、それまでのかぞくの暮らしにも大きな影響を与えたんです。

ぼくは、東京の私立小学校に勤めておりますが、

あのとき、私学の人気ががくっと落ちたのを覚えています。

もしも、また震災が起こったら心配だ!

だから、できる限り、近くの学校に行かせたい。

そんな声から、電車やバスに乗って遠くの学校に通うのではなく、
地元の公立学校に通わせるニーズが高まっていったんです。

女の子の方が心配!ということだったようで、
とくに女の子の入学志願者が激減をしたんですね。

これも、当時の世相を色濃く表しているようです。

かぞくが、ぎゅっとひとつになってこの時代を生き抜かねば!ということになったんですね。

つまり、絆がかたく結ばれたんだと思います。
とにかく、大事な人には手をかけて目をかけて。
できることをたくさんしていきたい。

しかしながら、息苦しさもどんどん始まったのが、あの時代だったことと思います。

一緒にいることができるだけで幸せという価値観が強まった結果、かぞくでひとところにいることに窮屈さを感じた人たちもいたことでしょう。

かぞくを窮屈なものにさせてしまったのかもしれないのです。


今回のコロナの自粛ムードは、これをさらに加速させました。

外に出ることができない。ずっと家にいなくてはならない。

これが私たちのかぞくの在り方を考えるきっかけになったのです。

絆ってなんだ?


▷「強い絆」と「深い絆」

ネイティブアメリカンの子育て観を学ぶセミナーに参加をしたことがありました。

そのときって、まさに3.11の「絆」のことがよく言われていたときで。

子どもたちが窮屈になってはいないか?
というところがテーマとなっていました(と思うんです。うろ覚えです)

そのときに、「強い絆」「深い絆」という言葉が登場しました。

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