見出し画像

詩 『鐘を打つ』


鐘を打つ

この祝福された ひと粒の
いのちを手にした その瞬間から

静かに 絶え間なく

低く 深く 熱く 激しく
軽やかに 淡々と 柔らかく 煮えたぎり


大地と風と 睦み合い 
響き合う欠片を求め
胸の奥深くから放たれる 鐘の音は

四方八方を震わせて 
波紋を描き 放射されてゆく


波は微細な粒となり
すべての事物を 突き抜けて

あなたの固く閉ざされた
その最奥まで達するほどに


聴こえなくなって尚

静かな爆風は
永遠に世界を震わせる

私はここにいる
私は愛している と



写真  ワーディ@サッカーのデータ分析 様より

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?