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【効果的な訪問リハビリ】利用者さんに刺さる声かけのポイント
「歩く姿勢が良くなりましたね!」
「立ち上がる時に、左足が踏ん張れるようになってきましたね!」
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訪問リハビリでは、基本的に利用者さんを褒めるフィードバックを行い、利用者さんの意欲の維持・向上を図りながら、目標を持ってリハビリに取り組めるような様々な声かけをしていきます。
この声かけ、つまり、褒め言葉を利用者さんに合わせてうまく使いこなせなければいけません。
その理由は、利用者さんによっても誉め言葉をお世辞と思われれてしまい、”いつもの声かけ扱い”のなってしまうと、セラピストの話す内容を聞いてくれない可能性があります。
また、セラピストが具体的かつ丁寧にフィードバックをしてしまうと、その声かけが褒め言葉と感じてもらえず、上手く意欲の向上を図れない可能性もあります。
今回は、利用者さんに刺さる声かけのポイントについて、紹介します。
いつも、何気なく褒めるフィードバックを行っているセラピストは、是非、参考にしてみてほしいです!
訪問リハビリの利用者さんに刺さる言葉
訪問リハビリの利用者さんに刺さる言葉は、大きく分けると2つのパターンになります。
単語パターン
文脈パターン
上記のパターンのどちらに利用者さんが良い反応をするかを試すことがポイントになります。
それぞれのパターンについて、以下に解説します。
1.単語パターン
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単語パターンでは、リハビリ場面において「良い」、「すごい」、「素晴らしい」のような言葉に対して喜びや安心感を感じ、「遅い」、「固い」、「重い」のような言葉に対して悲しみや不安感を感じやすい利用者さんになります。
単語パターンの利用者さんの場合は、褒め言葉に対して表情が明るくなります。
身体状況や運動機能などについて口頭で詳しく説明してしまうと、良いのか、悪いのかが分かりにくくなりやすい傾向があります。
そのため、声かけをする時には端的に伝えるのが有効です。
しかし、単語での褒め言葉は、レパートリーが限られているため、単語パターンへの声かけの際には、写真やビデオで身体状況や運動機能を見てもらった後に、端的に褒めるような声かけをすることで、意欲の維持・向上が図りやすいと思います。
2.文脈パターン
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文脈パターンでは、「姿勢が良いですね!」、「歩くのが速いですね!」、「遅いですね」、「固いですね」のようなパワーワードを聞き流しやすく、リハビリ中に自分自身の身体への集中力が高い印象があります。
そのため、身体状況や運動機能について論理的に説明を受けて納得感があることで、喜びや安心感を感じやすいです。
文脈パターンへの声かけの際には、利用者さんの使っている言葉を用いて声かけをすることがポイントになります。
これは、人間が自分の7割程度分かっていること以外の情報をシャットダウンしてしまう傾向があるためです。
また、文脈パターンの利用者さんを褒める際には、ついついセラピストが医学的知識を話し過ぎてしまう、語ってしまうこともあるため、褒めのフィードバックから脱線しないようにだけ注意しましょう(笑)
まとめ
今回は、利用者さんに刺さる声かけのポイントについて、紹介しました。
利用者さんには、「上手くなりましたね!」、「良くなりましたね」のような端的な単語に反応しやすい方(単語パターン)、身体状況や運動機能についての論理的な説明に反応しやすい方(文脈パターン)の2パターンに分けられます。
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それぞれの利用者さんが反応しやすい言葉をセラピストが戦略的に選んで声かけすることで、意欲の維持・向上が図りやすいと思います。
是非、参考にしてみてください!
最後まで、読んで頂き、ありがとうございました。
訪問リハビリの利用者さんへの声かけや説明のポイントについては、以下の記事にも読んでみてほしいです!