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【訪問リハビリあるある】利用者さんのやる気が急になくなる理由と対策!

訪問リハビリでは、利用者さんの生活に即したリハビリを行い、困難になった生活動作の自立を支援していきます。

始めのうちは、やる気に満ち溢れてドンドン運動したり、困難な生活動作に挑戦したりできていても、途中から急にやる気をなくしてしまい、「運動量を減らしてほしい」、「今日は歩きたくない」などの弱音を吐くようになったり、リハビリをキャンセルするようになる利用者さんがいます。


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やる気が急になくなってしまうのは、利用者さん自身も問題であり、セラピストはどうしようもないと考えていませんか?

私は、利用者さんのやる気が急になくなってしまう理由はセラピストの関わり方にも原因があると考えています。

今回は、利用者さんのやる気が急になくなる理由と対策について紹介します!


やる気が急になくなる理由

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訪問リハビリの利用者さんのやる気が急になくなる理由は、”原因が分からない”ためだと考えます。

具体的に説明します。

例えば、ベッドからの起き上がり動作を練習している利用者さんがいたとします。
リハビリの時間では、セラピストからフィードバックを受けながら動作を行うとスムーズにでできています。

しかし、いざ一人でベッドから起き上がろうとすると失敗してしまいました。

例えば、屋外で杖歩行を練習している利用者さんがいたとします。
リハビリの時間では、セラピストと一緒に1㎞、15分間の連続歩行ができています。

しかし、いざ家族と外出しようと杖歩行で歩き出したら、ふらついてしまい、車椅子で外出することになりました。

上記のように、リハビリの時の成功体験と実生活での失敗体験が起きた”原因が分からない”状態が続いてしまうと、徐々にやる気が奪われてしまいます。

そして、ある日突然、やる気がなくなってしまいます。


やる気を回復させる対策

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”原因が分からない”ために奪われたやる気を回復させるためには、利用者さん自身で考えることを一旦止め、第三者に相談することが最も有効です。

ここでのポイントは、利用者さんから相談するという主体的な行動を取ることになります。

つまり、セラピストが利用者さんに対して積極的にアドバイスをするだけでは、対策として不十分になります。

人間が自分の悩みや分からないことを相談する相手は、信頼もしくは、信用している人になります。

信頼も信用もしていない相手から正論や真っ当なことを言われても、心に刺さらない、もしくは反発してしまうため、素直に聞いて行動を改める事が難しいです。

”原因が分からない”ために奪われた利用者さんのやる気を回復させる、または、そもそもやる気がなくならないようにする対策では、以下の3ステップを行い、利用者さんからアドバイスされるのを待つことが重要と考えます。

ステップ➀:利用者さんから信頼、信用してもらう
ステップ②:日常生活の出来事について雑談する
ステップ③:リハビリ時の失敗と成功の原因を説明する

上記の関わりを日々の訪問リハビリ時に行っておくことで、日常生活での失敗体験について打ち明けてくれるようになりやすいと思います。

そして、失敗体験を打ち明けられたからと言って直ぐにアドバイスするのではなく、「ベッドから起きるのは、どうしたら上手くいきますか?」、「リハビリの時みたいにふらつかずに歩くには、どうすればいいですか?」のように相談されるまで待ちましょう!

利用者さん自身がセラピストに相談した時の解答に対しては、素直に受け入れ行動を改めやすくなります。

利用者さんとの信頼関係を構築したり、信用されるためのアイディア、雑談などの会話を盛り上げるためのアイディア、分かりやすい説明をするコツなどについては、以下の7つの記事で詳しく紹介しています。

参考にしてほしいです!


まとめ

今回は、利用者さんのやる気が急になくなる理由と対策について紹介しました。

やる気が急になくなる理由は、利用者さん自身の悩み(=失敗)の”原因が分からない”ためであると考えます。

そこで、やる気がなくならないため、もしくはなくなってしまったやる気を元のレベルまで戻すために行うべき方法は、利用者さん自身が原因を考えることを一旦止めて、第三者に相談することが有効になります。

この時、利用者さんから相談を受けていないのに、訪問リハビリの時間に「ベッドからの起き上がりは〇〇に注意してください。」、「杖歩行する時には、踵からついてください」のようにセラピスト視点でアドバイスをしても、利用者さんの心に刺さりにくいと思います。

まずは、セラピストが利用者さんにとっての相談役になれるように、日々の訪問リハビリの時間で関係構築を図っていきましょう。

そのため、行うべき3ステップは以下になります!

ステップ➀:利用者さんから信頼、信用してもらう
ステップ②:日常生活の出来事について雑談する
ステップ③:リハビリ時の失敗と成功の原因を説明する

上記の関わりを意図的に行うことで、利用者さんから相談を受けるセラピストになれると考えています。

ここで言う相談は、困り事や失敗談を打ち明けてくれることではなく、具体的な原因と解決策について疑問文で聞かれることを指します。


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焦らず、利用者さんから頼られる時を虎視眈々と待ちましょう!

利用者さんがセラピストを信頼・信用して、ドンドン相談してくれるようになった時には、やる気を維持しながらリハビリに打ち込めると思います!

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