
「住まい、仕事、どちらを先に決める?<前編>」新規就農への記録・その13
※上記の地図は、Map-It マップイット(c)より引用しています。
2022年夏。
私はほぼ、仕事を辞めることを決めました。
きっかけは、新潟県上越市で一人暮らしをしていた義母が
熱中症で倒れたこと。
これからは一人暮らしは厳しいだろう。
やはり誰かが一緒に暮らした方がいいんじゃないか?
遠距離介護も、実母の時に千葉と宮城の行き来、結構大変だったし…。
その時千葉県に住む私たちには、
宮城から呼び寄せ、近くの施設に入所している認知症の実母もいました。
仕事は早期退職で辞めるにしても、
実母はどうするか?
私たちが新潟に行けば、
母は千葉で一人になってしまう。
いくら施設に入所しているとはいえ、
面会のための、新潟と千葉の遠距離介護になってしまう…。
その当時はそもそもコロナで日常的に
施設の面会は制限されていました。
外泊なんてとんでもない。
それほど緊張した時期だったのです。
面会がなかなかできない中、
認知症は進んでいくし、
歩行もおぼつかなくなっていく。
…でも考え方によっては、「徘徊」のリスクが減ったともいえるか…
じゃあ、みんなで新潟で暮らすか!
ばあちゃんたち、
それぞれ別々に介護するよりも、
一緒に暮らした方が最終的に、
いろんな意味で
お互い助かるんじゃないか。
どちらかが寂しい思いをするのも違うだろうし、
幸い、ばあちゃんたちも、そんなに仲悪くはないし、
…という、わかったようなわからないような、
理にかなってるんだかよくわからない結論が(笑)。
後にこの「W介護」の大変さを痛感することになるのですが、
この時にはこの決断が最善だったと、今となればそう思えます。
まあ、きっかけになったというか、人生の転機だったんでしょう。
仕事を辞めることは決めた。
新潟に引っ越すこと、同居も決めた。
決まってないのは、
「新しい住まい」と「新しい仕事」。
どちらを優先するべきか。
…というか、
どちらも「出会い」だから、
どちらが先とも決められない。
しいて言えば、
決めやすいのは「住まい」かな。
並行して仕事も探していこう。
そのためには、まず生活の基盤である住む場所を決めよう。
そう考えて、まずは家探しを優先的に進めていくことにしました。
まずはエリアとして、
新潟県上越市で済む場所と仕事を探していくことにしました。
あれ?妙高市じゃないの?
と思われた方。
そうなんです。
妻の実家が上越市のために、
実家の近くでまずは探そうと。
で、実家はバリアフリーじゃないので、
W介護は厳しいから、実家の近くの、バリアフリーの家を探すことに。
しかし、そこは雪国。
探すポイントがいくつかありまして。
まずは、雪への対策と車対策。
新潟は、圧倒的な車社会。
公共交通機関があまり十分ではなく、
車がないと生活が厳しくなる。
自然と家の作りも
車ありきの設計になってきます。
こんな感じです。

要するに、車が雪が積もっても出しやすいように、1階に車庫を作る。
住居部分は階段上がって2階部分から。
だから、玄関も2階にあります。
このスタイル、雪国では、
一時期すごくはやったようですね。
でも、私から見て、
「歳を取ったら、どうするんだろう?」
「階段、きつそうだな…」
そう思ったわけで…。
実際、みなさんどうしてるのかな?
まあ、我が家は、
足腰の弱いばあちゃん二人がいるので、
毎回2階まで階段上っていくのは現実的じゃない。
なので、いわゆる玄関が1階にある
昔ながらのタイプの家を探すことに。
するとですね、ないんです。
意外とそういう中古の物件。
そこで、介護しやすいことを前提に
家を探します。
民間の不動産屋さんと、
行政の空き家バンクを利用しました。
条件は、中古でできれば築浅。
家族5人、そのうち2人は高齢者。
なので、バリアフリーだと尚よし。
車はとりあえず2台駐車、
できれば3台止めれるとうれしい。
千葉でこれで探そうとしたら、
かなり無理がありますが、
まあ、仕方がない。
ばあちゃん二人いるんだし。
するとですね…。
高い。
予算を超えている。
一応実家が
町中に近いところにあるので、
そこに近いところで探すと…高い。
お安くなると、
かなり山あいになったり、
築40年、50年とかになってしまう。
メンテナンスすると、
結局高くなりそうで…。
じゃあ、近隣の市町村に、
とも思いましたが、
もともとは上越市って、
合併を重ねてきた歴史があり、
現在はかなり広い面積になってます。
なので、
近隣と言ってもかなり遠くて…
…ん?妙高市?
これって旧新井市のことかな?
結婚して30年近くになりますが、
毎年帰省のたびに上越市の高田というところに帰ってきていましたが、
そういえば隣に
新井市という市があったかも。
んん?でも今は、
やはり合併して妙高市といううんだ…。
そして、妻とも話し合い、
実家から車で30分くらいだし、
旧新井市のあたりも探してみようか、
ということに。
次回は、妙高市の家探しの様子を書いてみたいと思います。
その中で、
畑との出会いも出てきますよ。