「はたけは心が緩む場所」新規就農への記録・その2
昨日は、初めての畑との出会いを書きました。その後仕事が異動となり、次の次の学校までの10年間、畑から離れることに。
そして、今から14年ほど前、再び2度目の畑と向き合うことになります。
特別支援学校って、仕事的には少し変わってて、小学生から中学生、高校生と、どこの担任になるかわからない。おまけに校務分掌という係の仕事もわんさかある。これはほとんど自分の意思で決められないので、今風の言葉で言うと、「ガチャ」?みたいな感じで、「無理ゲー」みたいなことも起こる(笑)。
まぁ、学校の仕事なので、畑だけやれるわけではなく、ほんと、いろんな仕事があって、他の仕事同様上からの理不尽な人事があったりするわけで…。
あ、すみません。お断りしておきますと、このnote、前の教員時代の話が時々出てきますが、特に障害を持つお子さんたちの話は出てきません。話せばたくさんありますが、個人情報もありますし、楽しかったことも面白かったことも含め、きっと止まらなくなる(笑)。
あくまでも、畑にスポットあてて話します。でも、もしかすると、若い先生とか、卵さんもみてるかな。今は「先生の仕事」も、いろいろニュースにも取り上げられるようになり、これから時代と共に大きく変わっていくと思います。無理せず、ぼちぼちやってください。
…脱線しました(笑)。戻ります。
ある日の放課後、自分より年配の先生と、二人で畑仕事をやっていた時のこと。
「先生〜、人生、しょっぱいよなぁ」
「そうですよねぇ…」
「なんでこんなさぁ、ひどいって…」
「ほんとです…」
結構自分も煮詰まっていた頃で、二人でいろんな話をしました。そうしたら、夕陽がブワーッと畑に差してきて。あぁ、もう夕方なんだなぁ…、片付けて、職員室戻らなきゃなぁ…、でも、なんか少しすっきりしたかも…、と気づくのです。
これって多分ですけど、職員室で話してたら、すっきりしないんですよね。二人きりじゃないだろうし。かと言って、教室とかの、個別の部屋とも違う。外、それも畑だからすっきりするんだと思うのです。おじさん二人、公園のブランコで喋るのもなんか違うし(笑)、かと言って、ベンチで喋るのも、こう、寂しさが過ぎる…。畑だから、絵になるし、心が緩むんじゃないかなぁ、と。
この春から畑を始めるにあたり、個人事業主としての「屋号」を「はたけのいす」としましたが、原点には、この日の風景があります。今度始める畑も、いつの日かこんな場所にしたい。そう思っているのです。
次は、さらに異動となる学校で、小さな花壇を、無理くり畑にしてみたよ(笑)、という話を書こうと思います。