「いい音がする文章」
今回は読書感想文のような、そんな内容になります。
高橋久美子 著「いい音がする文章」のね。
元チャットモンチーの高橋久美子さん(以下、くみこん)が小説でもエッセイでもない本を出すと知って興味があったこと、単純に本の概要を知って面白そうと思ったこと、何年もブログを不定期なりに書いてきた人間として文章を書く上で何か得るものはあるだろうか…と買って読んだのです。
(実はくみこんの「わたしの農継ぎ」という著書を昨年の秋に買ってから、あと1/4ほど残して完読できていない中で買ってしまったけど…)
割と一気に読めてしまった。
作家で作詞家である立場から、絵本、小学校の国語の教科書に載っていた物語や詩、純文学、エッセイ、歌詞などを多く引用して「どうして親しまれてきたのか?」や、
元ドラマーである経験から音や音楽と言葉の関係や、良い曲や歌詞は何が"良い"と感じるのか?を紐解いたり、深掘りしたりしている。
その内容は懐かしかったり、考えたこともなかったけど知らぬ間に確かに「当たり前だったこと」や、オタクには嬉しいチャットモンチー時代の話も多くあって、驚いたり、唸ったり、腑に落ちたりして面白かった。
そして、ブログをなんやかんや好きで書いてる私の文章はどうだろう?と考えたりした。
私の文章は基本的に好きなように好き勝手なことを書いていて、しかも誤字や何か表現がおかしかったり(てにをは、とか)しているから、あまり読み易くはないかもしれないけど、たまに読み返すと我ながら面白いと感じるので自画自賛だけど「結構イイんじゃない?」と……。
私は事務職だからメールや文書など、仕事で書く文章は定型文のような決まりきった内容を多用していて遊びはないけど(一部例外はある)、その分だけXのつぶやきとブログは「どれもこれも全て私です」と放出して書いているつもり。
なんせ、ずっと仕事と同じような書き方してると頭おかしくなりそうだしね。
フラストレーションが溜まるっていうか…。
はたして、私のブログからいい音はしているのだろうか?
もちろんいい音がしていたら嬉しいけど、もっと上手に面白く伝わるように書けるようにしたいと改めて思う。
だけども情報商材屋のようなバズりを狙った文体や、自分を押し殺した文体にならないように自分の音をもっと大事にしたいと思った。
そしてね、この本、装丁がいい。
内容によって紙が白ではなくてピンクや青、黄緑になったりして本を閉じた状態でもキレイ。
なんだか、ひやむぎみたいだと思ったりする(←食い意地がはり過ぎ)。
そんな"ひやむぎページ"には何が書かれているのか…は、是非に本を読んでみてね(笑)
あと表紙も背表紙も字が斜めに印字、デザインされてるのも「さぁ、これから読書をするぞ!」と変に意気込んだり肩肘張らずに済む感じがする。
なんとなく手を取り易いというか気軽に読めそうな雰囲気があるというか、そんな感じ。
そして何より袖がいい。
「希望の光なんて なくったって いいじゃないか」
シャングリラってチャットモンチーの1、2を争う有名曲であって、出世曲だけども、この歌詞はドキッとする部分で、「この歌詞が特に好き」と言う人も多い。
恋愛の曲(失恋ソングではない)でポップなメロディで、大サビに入る手前で出てくるキラーフレーズなんだけど………。
この名歌詞を本の袖に書くなんて、罪深いよ!!
くみこんの書いたチャットモンチーの歌詞でも、ドキッとする歌詞ランキングTOP3に入る一節だものね。
そしてオタクだし、この本での表現でいう「音派」の私は、橋本絵莉子が歌ってるのが聴こえるんだよねぇ。
なんならMVの映像まで脳内で流れる始末。
これを見ちゃうとチャットモンチーを聴かないといけない気がするし、何曲か聴いた方がこの本を楽しめる気がしますね。
ていうか、3人時代の曲だけでも、くみこん作詞の曲だけでもいいから聴いた方が面白いんじゃないかって思うよ。(←布教をするな)
そういう感じですね。
ネタバレとかも嫌だから端的な内容ですけども、どんどん読み進められる面白い本でした。
そして、この本の発売を記念したイベントも、どうにかこうにかチケットを得ることができたので(ありがとうございます)、イベントまでに読み返そうかなぁと思っています。
そんなところで、今日は終わります。
「いい音がする文章」の感想文らしき何かでした。
おわる。