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人に変わって欲しければ、相手の顔を立てよう

対人スキルを鍛えたい私とあなたのために、

この本からの学びを少しずつあなたとも共有していきます。
人間関係にお困りの私とあなたのお役に少しでも立てれば幸いです。
この本では、対人スキルを鍛える方法が

1.人を動かす3原則
2.人に好かれる6原則
3.人を説得する12原則
4.人を変える9原則
 (←今回の記事はココ)

太字は「人を動かす」D・カーネギー著 山口博訳 創元社 目次のページより

の30原則にまとめられています。
今回は、「人を変える9原則」の5番目について書いていきます。
今回の記事では、「人に変わって欲しければ、相手の顔を立てる」 について紹介します。

1.相手が自分自身をどう評価するか

「相手の自己評価を傷つけ、自己嫌悪におちいらせるようなことを言ったり、したりする権利は私にはない。大切な事は、相手を私がどう評価するのではなくて、相手が自分自身をどう評価するかである。相手の人間としての尊厳を傷つけることは犯罪なのだ」

サンテグジュペリ(フランス航空業界のパイオニア・作家)

上司やリーダーとして、チームメンバーの評価をすることがよくあります。

チームメンバーがミスをしてしまった時、それを正そうとリーダーとして嫌ごとの1つも言わなければならない、そう思っているとすれば、サンテグジュペリの言葉を思い出した方が良いでしょう。

たとえ自分が正しく、相手が絶対に間違っていたとしても、そのことの伝え方によってその顔をつぶすようなことがあっては、相手の自尊心を傷つけるだけに終わってしまいます。

本書の中でこんなエピソードが書かれていました。

とある女性が、自分の担当した仕事で重要なミスが起こし、会社に損害をあたえたことを、会議の中で上司である部長に報告しなければなりませんでした。
彼女の心中がいかに辛く、 苦しいものであったか想像に難くありません。

ところが、部長は、私の労をねぎらい、新しい企画には、ミスはつきものだと言い、再調査が正確で有意義なものになることを確信すると述べました。部長は、私を信じており、私が最善を尽くして、なお失敗したのは、能力不足ではなく、経験不足からだと全員の前で言ってくれたのです。 会議が終わって、私は二度と部長の期待にそむくまいと心に誓いながら胸を張って部屋を出ました。

「人を動かす」D・カーネギー著 山口博訳 創元社 part4 5章

2.相手の顔をつぶすことをしてはいけない

先ほどの例で言えば、 部長がその女性を会議の場で叱りつけ、激を飛ばすことがあってもおかしくはない場面でした。

もしそのようなことになっていれば、その女性は、深く気づき、自分の自己重要感を大きく下げることになっていたことでしょう。
ひょっとしたら、その女性はもう、その仕事で自分の能力を発揮することは難しくなっていたかもしれません。

こんな例も書かれていました。

とある製造工場の現場主任が、 生産会議の席で、上司から自分の手際の悪さを指摘されたことがありました。
上司であった副社長は、その主任の回答に満足できず、激怒し、主任を叱りつけ、嘘つきとまでののしりました。

この衝突で、これまで保たれていた両者の協力関係は一瞬にして崩れ去った。この主任はもともと優れた社員だったが、この時以来、会社にとっては無用の人物になってしまった。数ヶ月後、彼は社をやめて、競争相手の会社に入り、大いに活躍しているそうだ。

「人を動かす」D・カーネギー著 山口博訳 創元社 part4 5章

相手の顔をつぶしたことによって、社に不利益をもたらした1つの事例です。

3.まとめ|人に変わって欲しければ、相手の顔を立てる

今回の記事では、人を変える原則について
「人を動かす」D・カーネギー著 山口博訳 創元社 part4 5章
から紹介しました。

上司やリーダーであれば、 部下やチームメンバーの評価をしなければならないと思いがちです。
しかし、 チームにとって大切だったのは、上司やリーダーの評価ではなく、部下やチームメンバー自分自身が、自分のことをどう評価することの方が大切だったのです。

相手の顔つぶしてしまうことで、相手の自己評価を下げ、自尊心を傷つけるようなことがあっては、双方にとって大きな損害となります。

そうではなく、相手の顔を立てることで、自己評価を上げ、やる気とモチベーションを生み出すことで、その人が持つ力を発揮してもらうことができるのではないでしょうか。

私たちが目指すべきことは、相手にマウントをとることではなく、相手に変わってもらって、私たちにとっても相手にとってもいい方向に進めようとすることなのですから。

人を変える原則5:相手の顔を立てること

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