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コーヒー化学の旅 1杯の秘密を解き明かす⑤酸味と苦みのバランス


5日目の旅は、
味わいについての旅です。

あなたは、
酸味はお好みですか?
どれくらいの苦みがよいですか?




Day 4: 酸味と苦味のバランス

酸味苦味は、コーヒーの味わいを
構成する重要な要素です。

酸味と苦みは、それぞれ異なる化学
成分によって形成されます。
この二つの要素がどのようにして生
まれ、どのようにバランスを取るこ
とで理想的な味わいが実現するのか
を探っていきましょう。



酸味の源
コーヒーの酸味は主にクロロゲン酸
(chlorogenic acid)に由来します。
クロロゲン酸はコーヒー豆に豊富に
含まれるポリフェノールの一種で、
抗酸化作用を持つことでも知られ
ています。

焙煎の過程でクロロゲン酸は分解され、
キナ酸やカフェ酸といった酸味の強い
化合物に変化します。
これがコーヒーのフレッシュな酸味を
生み出す要因です。

果実ですから・・・ジューシーです



苦味の源
一方、コーヒーの苦味は主にカフェイン
(caffeine)と焙煎時の化学反応から生ま
れます。
カフェインそのものは苦味を持つアルカ
ロイドであり、焙煎が進むにつれて苦味
が強くなります。
焙煎が進むと、メイラード反応やカラメ
ル化が進み、複雑な苦味成分が生成され
ます。

この苦味は、コーヒーに深みを与える重
要な要素です。




バランスの重要性
酸味と苦味のバランスが取れている
コーヒーは、飲み手にとって非常に
満足感の高い体験を提供します。
酸味が強すぎるとシャープな味わい
になりますが、苦味がその鋭さを和
らげ、まろやかさを加えることで全
体の調和が取れます。

逆に、苦味が強すぎると重たい印象
になりますが、適度な酸味がそれを
軽やかにし、後味をさっぱりとさせ
ます。




バランスの調整方法

1.焙煎
焙煎の度合いを調整することで、酸味
と苦味のバランスを微調整できます。
浅煎りでは酸味が強く出やすく、深煎
りでは苦味
が強調されます。

2.挽き目
挽き目を細かくすると、それまでより
苦みやコクを出すことができます。
反対に、挽き目を粗くすると
酸味を出すことにより、さっぱりとした
味わいが実現できます。

細かくなるほど苦みが、粗くなるほど酸味が出ます


3.抽出
 抽出温度や時間を調整することで、酸
味と苦味の抽出バランスをコントロール
できます。
例えば、低温での抽出は酸味を引き出し
やすく、長時間の抽出は苦味が強く出ます。

(湯温が調整できる電気ケトルが便利です。)



焙煎では、
その豆の特徴を活かすような
バランスを考えています!

なので、挽き目や抽出段階で
自分の好みのバランスを見つけて
みてくださいね。


それは、抽出温度・時間
で、調整できるのですね。

「ちょっと酸味を抑えたいな」
と思ったら、挽き目を細かく、
長時間(3分以上)で抽出!

「苦みをマイルドにしたいな」
と思ったら、挽き目を粗く
低温で抽出!


それだけでも、豊かなコーヒー
体験ができると思いますヨ。




今日はこの辺で!
明日Day6は
「 コーヒーの保存方法」
の旅へお連れ致します。


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