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不完全さの受容

「ユートピア<陰>、ユートピア<陽>」

アーシュラ・K・ル=グウィンの生前最後のエッセイ『暇なんかないわ大切なことを考えるのに忙しくて』河出書房新社発行 を読んでいる。

ル=グウィンの2015年に書かれたエッセイで、「ユートピアとディストピアについての考察」で、手がとまった。

言葉のひとつひとつが深いので、時間をかけて読み進めたいと思う。

以下の内容は、彼女が書いた内容の一部分でしかない事は考慮していただきたい。

「陰陽シンボルのそれぞれの半分は、自分の中にもう一方の一部を含んでいる。お互い相互作用をもち、変化していくものだ」という。

彼女はそのエッセイの最後に推測している。

「これは推測に過ぎない。私の推測では、人間による支配と無制限な成長というゴールを、人間が適応して長期にわたって生き延びるというゴールに変える方法として、<陽>から<陰>へとシフトすることを、私たちはようやく考え始めている。その考え方には、非永続性や不完全さの受容、不確実性やその場しのぎに対する我慢強さ、水や闇や大地との友情が含まれている。」

今の地球の現状を、

ル=グウィンは、

はたして、どのように考えるのだろうか。

地球の一つの生物に過ぎない人類は、

世界をどのように捉え、

どのように生きるべきなのだろうか。

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