錯覚することなかれ。世の中の大半の人はまともだ。
昨今のニュースを見ていると、低俗な人々ばかり目にする。店員を怒鳴りつける人、店頭に貼られている日本語を理解できない人、病院関係者に嫌がらせをする人、「お金にコロナが付いてるかも」と言って銀行員を困らせる人、etc…
また、ニュースを見ずともツイッターでは毎日低俗な人々を目にすることができる。思想に脳を支配されて意味のわからないことを言い出す知識人、それに賛同する信者、平気で他人に悪口雑言を送りつけるキッズ、芸能人や一般人の悪口で盛り上がる性格の悪い界隈、etc…
嗚呼、社会はなんてカオスなのだろう。このカオス国家・日本が称賛されるとは、世界はひょっとして地獄なのではないか。そんなふうに思うこともある。
だが、疑心暗鬼に駆られた時に思い出したいことがある。
それは、「大半の人はまとも」「まともでない人ほど目立つ」ということだ。
僕の体感ではあるが、日本に暮らす人の7〜8割は良識あるまともな人々だと思う。彼らのような思考力・常識・人格を備えた良識ある人々は、何事もなく穏やかな毎日を過ごしているので、あまりニュースにならない。ニュースバリューもない。当然、SNSで野蛮なことをして悪目立ちしたり炎上したりもしない。
ゆえに、目にする機会が少なくなる。日本社会の"当たり前"として、普段は美しい背景と化している。
一方、思考力・常識・人格のいずれかが欠けた人はよく目立つ。なぜなら、彼らは世間の常識から(悪い意味で)外れているからである。
我々は脳に違和感を感じさせる存在につい注目してしまうし、「99人の称賛よりも1人の悪口の方が印象に残る」ことに代表される「不快感ほどインパクトが強くなる」現象も、彼らを目立たせる要因だろう。
さらに、真っ当な人々よりも彼ら"良識なき人々"を報じた方が注目が集まるので、マスコミも彼らばかり報道する。結果、彼らの人数はバブルのように膨れ上がり、世の中は"良識なき人々"ばかりが蠢く地獄に見えてしまう。
しかし、(繰り返しになるが)日本人の大半はまともな良識人なのである。目立たないから少なく見えるだけで。
※余談だが、これはサッカー界隈でもよく言われていることである。すなわち、どこかのチームのサポーターがマナー違反を犯したりSNSで低俗な言動を見せたとしても、其奴はごく一部の例外であり、そのチームのサポーター全員が野蛮人というわけではない。むしろ、大半は至極まともな優しい人々だ。本当に。
要約する。
日本社会に生きる大半の人は、"良識あるまともな人"である。だが、残念ながら"良識のない、まともでない人"の方が遥かに目立つ。ツイッターを見ていればわかるだろう。
マスコミもマスコミで、注目欲しさに彼らばかり報じる。
その結果我々は、身の回りも日本全体も"良識のない、まともでない人"ばかりに錯覚してしまう。
だが、社会はそんなに悪くない。景気やくだらないマナーはさておき、少なくとも"人"に関しては、世界的にも最高峰の質を誇ると思う。
だから僕は決めている。一部のまともでない人ばかり見て、怒ったり落ち込んだりすることは極力避けようと。
それよりも、社会の良いところや素敵な人を積極的に見つけていきたいと。僕でさえそう思えるのだ。皆さんもいかがだろうか。