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私の願いがかなうならば

翼はいらない。

言葉に力がほしい。

私の祈りに、私の願いに力がほしい。

できたらいいな、こうなったらいいなという願いが…風にのってどこかに届いて芽を出し花を咲かせ実を結び、広がっていってほしい。

大事な人たちの心が守られますよう。

大事な命が尊重されますよう。

対立ではなく尊重しあって、折りあいをつけて互いに心地よく暮らせますよう。

ふわふわと漂うように流されるように惰性で生きてきた私に生きるということに向き合うよう大きな宿題をくれたのは重度心身障害児と言われる小学生とその家族と教育に携わる先生たちでした。

同じ教育に携わる一員として大事に育てていただいて、続けたい続けなければという思いもありながら、重度心身障害児と言われる子やその家族が来た道、行く道を知りたくなり仕事を手放しました。いつか、障害があろうとなかろうと、男だとか女だとか高齢だとか若いとか、国籍とかも関係なく、いろんな人が集って、おいしいものを食べたり、それぞれの得意を持ち寄って楽しい時間を過ごしたり、お困り相談を知恵を出しあって解決できたり、様々な課題に向き合ってお互いに高めあったり、ここにいるだけでほっとできたり、欲張りだけどなんでもありありなスペースを作りたいと思っていました。いや、今も思っています。

それから20年以上が経ち、自分は自分の抱えている課題をクリアするのに思った以上に時間がかかってスペース作りへはまだまだ遠い現実。

でもね、気がつくと重度の方の食事もずいぶん改善され、おいしいものになり、種類も増えた。国会議員さんまでいるし、コトノネという本には重度の方が学童保育のお仕事をしていたり、様々な暮らしの楽しげな実例が発信されている。

もちろんまだまだ多くの差別や偏見はあるが多様性への考え方も豊かになった。

後退している部分もあるが、進んでいる部分もある。希望はあるのだ。

その希望に向けて私の願いや祈りを言葉にのせてひろげたい。

全ての命に尊厳を。そして、信頼と幸せに包まれた平和な世界になることを。

私に何ができるだろうか。どう生きたらいいのだろうか。

宿題はまだまだいっぱいだ。精一杯に向き合おう。一歩でも前進しよう。

ブルームーンに願いをうつす。

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