母の入院
前回の話はこちら
憩室炎なら少しの入院で済むよね、と気楽にしていた私達。
母が能天気だからお見舞いに来る親戚も
「なにため込んでるのよ」
と大笑いをして帰っていきます。
母は自身を
太陽🌞
と称しているくらい楽天家です。
なのに、まさかの大腸がん。
破れた袋から種が零れ落ちるように
腹膜の中にがんがばらまかれている、
腹膜播種
という状態でした。
ステージ3bとかなり悪い状態です。
母は胃が弱いからと近所のクリニックに頻繁に通う人でした。
簡単に診察に行く人に限って長生きするんだよねぇと妹といつも母をからかっていたのに。
末期に近い大腸がんとは。
血の気が引くのを感じながら主治医と本人に告知するかを相談。
本当の病気を知って治療を行った方がいいとの結論に達し、本人に告知をしました。
明るい性格ではありますが、怖がりで現実から目を背けがちな母をどう慰めようかと不安を抱えてその場に挑んだのですが、意外と冷静です。
説明が終わり病室に戻った母が言った言葉は、
「良かった♪そんなに悪くなくて😊」
え?
父も
「良かったじゃないか😊」
え?
夫婦して目の前の嫌なことから目を背けてしまったのです。
(後で、母はステージが5まであると思ったと告白します)
心の中で危険を知らせる鐘が鳴り止みません。
この時から父は無力となりました。
母が元気な時はこなしていた
全ての家事をしなくなったのです。
趣味のカメラやDVD鑑賞に
逃げ込んでしまいました。
妻の病気がそれほど衝撃的だったのでしょう。
世の中の夫諸君、妻を大切にしてください。
世の中の妻諸君、夫より長生きしてください。
母の入院中は妹と二人三脚で
乗り切ることになります。
4コママンガ「母の勘違い」
スポーツに疎い母でした。
でもこの勘違いは少し同情の余地ありです。
当時のストイコビッチさんは
ものすごい美形でしたし。
空港で女の子の歓声がものすごかったし。
でもアナウンサーの話をちゃんと聞いていればね😉
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