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suzumuraxxxjun
【#シロクマ文芸部2月①】20字小説
シロクマ文芸部の1カ月の全お題を使って一つの物語を作っています。レギュラー部員は月初めにお題を全部教えてもらえるので思いつきました。第1回目は20字小説、2回目以降は文字数制限のないお話というスタイルで毎月挑戦中です。
上記プラス、おばあさんが読み聞かせをするというスタイルを今年は取ることにしました。そのため、シロクマ文芸部のお題から始まる部分が読み聞かせとなり、その後に会話が続く形で物語が展開します。2025年、12個のお話を上手く完成させられるか、お付き合いいただければ幸いです。
📚📚📚
恋猫との幸せが穏やかに続くそう思っていた
🐈⬛🐈🐈⬛
「コイネコってなあに?」
女の子が尋ねます。
「恋人と同じ意味よ」
おばあさんがほほ笑みながら答えました。
「コイネコなんて変だよ」
男の子がそう言うと、女の子が異議を唱えます。
「猫と猫ならコイネコでおかしくないでしょ!」
「でも、恋猫っておかしいよ!」
「おかしくない!」
「これはこれは。喧嘩かな?困ったわねぇ」
おばあさんの眉が八の字になりました。途端に男の子も女の子も慌てます。
「おばあちゃん違う違う!」
「喧嘩じゃないの!」
「あらそう?あなた達はやっぱりいい子」
そう言われて2人はにっこりと笑いました。おばあさんに褒められるのが大好きなのです。
「さあさあ、もう寝ましょうね」
トントンと布団の上から優しくたたきながら子守唄を歌うおばあさん。あっという間に可愛らしい寝息が聞こえ始めました。
(つづく)
小牧幸助部長、今週もありがとうございました。