案の定、作者の名は彼だった。 イシイ ムツ。 懐かしいその名前の並びを見て 鼻の奥で土を打つ雨の匂いがした。 キャプションにはこう書いてあった。 - 長い間この地を見つめる神様すら知らない 僕たちの「今まで」と「これから」がきっとある。 でも、この雨だけは知っている。