20210623

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6月23日

ずっと、あのひとに
会いたいと願い続けている。

時々自分がおかしいのかと思う。
私は彼に会ったことがあるわけでも、
面識があるわけでもないのだから。

「生きてる間にライブ見たこともないやつが」

明らかに私に向けられた
ツイートを読んだことがある。
当時は悔しかったけど、
最近、そのひとの気持ちが分からなくもない。
込められたのは悪意ではなく、
彼を失った悔しさだったのかもしれない。


会ったこともないひとのことを
こんなに強く想えることに、
自分でも驚いている。

高校生の頃、あなたの曲に出会った。
私は恥ずかしげもなく、それを
「運命」みたいだと思っている。
それからすぐに、
どんなに願っても
届かない場所にいると知った。


眠りに落ちる前、
彼のことを想って泣いたことが何度もある。
涙が頬を伝って、耳のなかを濡らした。
それが気持ち悪かったのに、私は毎晩泣いた。
起きてる間はひたすら彼の曲を聴いて
心を落ち着かせた。

夜になると会えない悲しさが私を蝕む。
逃げ場を求めて、
必死にあなたの生きた証拠を集めた。
彼を知れば知るほど、もういないなんて
信じられなくなった。

あるとき、インターネット上で
お墓参りが出来ることを知った。
私はいつも彼の名前をもじった
自分の名前をつけて、お花を供えた。
自己顕示欲に顔が熱くなる。

でも、それをやめられないのは、
彼がどこがで見てくれていて、
天国で私の名前を伝えれば、
「あぁ、いつも花ありがとうね!」って
言ってくれることを期待しているから。

いつ訪れても、自分以外の花や線香がある。
同じ時代に、彼のことを想うひとがいる。
それだけで、何度も救われた。

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今日、6月23日は
一年で最も多くのひとが
彼に会いに訪れるでしょう。

これから先も忘れないし、
ずっと想い続けていれば
いつか本当に会える気がする。

あなたのことを想って生きていきます。
あなたも、ずっと、
心の中で生き続けてください。


不可思議/wonderboyさん

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