ある日、津波という呼び名じゃ足りない大きな大きな洪水がやってきて陸地をすべて飲み込んだ 箱舟は存在せず すべての人間は死に絶え 人類という種は根絶やしにされた 地球という監獄から解放された すべての魂は歓んだ やがて地球自身も砕け散って 宇宙の塵になった 宇宙に地球は不要だった
思考と感情によって現実を創る 『自分の』思考と感情で これに関して いわば自分の足で立てる者と そうでない者とは別の種族 自分の足で歩けるようになりたいと願う しかしまだ出来ない者達のために わたしたちは存在している やがて誰もが自分の足で歩く そうでない者は人間でなくなる
知性のかけらもない白痴な女でも 心からの祈りは届けられ、叶えられる 歴史に記されることもない この世の最下層で 『二度と生まれたくない』と 強く願った女たち 願いは聞き入れられ 彼女たちの最後の転生として わたしが生まれた わたしは望みどおりこの世から去る 彼女たちとともに
理屈ぬきのLGBTの現場ではホモとオカマは同類で、ホモはオカマを下に見ている わたしをオカマとして見る 馴れ馴れしく見下した態度は そいつ自身がホモだから あたしがれっきとした女性として通用しているのを見た彼は絶望してわたしと口もきけなくなった同性愛者の絶望は身も凍るほどだった