その原稿用紙の文章は、140字単位で小節となっており、小節ごとに第何話とタイトルがつけられていた。小説をこんな細かく刻んで書いていたのは、当時流行していたSNSの仕様に影響を受けたからだ。その小説は、ちょうど第百話まで書かれていた。不思議なことに小説の内容までは思い出せなかった。