◆一段論法たる「格言とは、その異化された形式によって、隠されているひとつあるいはふたつの前提を受信者の思案にゆだねることばづかいである」(佐藤信夫「逆隠喩」『レトリックの消息』137頁)。 前提を導き出すための結論という倒錯的ロゴス、またレトリック的エートス=パトスのトポス構造
◆名詞(とりわけ漢字二字のそれ)は使いやすく文を短くするために愛好しがちであるが、使わないことはできないとはいえ、名詞から距離を置くことも大切。工夫された新しい文体を探りたい。 佐藤信夫「名詞による思考」『レトリックの消息』所収 柳父章『日本語をどう書くか』175~200頁