60年前に、故郷を離れ、この街で何を夢見ていたのでしょうか?すっかり街の様子は変わってしまったけれど、川の流れは変わらないでしょう。生きてきた時間を結んで、その人らしさがあると思うのです。
あの日あの時、カケラが散らばった。それを集める。それぞれの人がカケラを集めてつなぎ合わせたら、記憶の中にありありと。
ああ、日が暮れて。西の空が明るいうちに、家にたどり着けるだろうか。毎日の空で、何を思うのだろうか。一番星が見えているよ。山の向こうに何がある?
記憶のかけらを拾いに。学芸員さんから、技能員さんから、昔のことを伺いました。ここにカケラがありました。そして私が記憶して、身につけている手技もその一部。こうしていろんなところに生きてきたカケラが残るようです。