(続き)もうひとつの致命的間違いは、石川迪夫さんによる「高温炉心形状維持」説であり、電気業界紙発行組織から出版された日本語著書は、同組織から英訳出版されたものの、日本原子力学会のみならず、世界から無視され、肯定的な位置づけはなく、『日本原子力学会誌』での仲間内の座談会のみ。
私は、昔、日本原子力学会の研究専門委員会の幹事や主査をしていた頃、専門家育成のための無料の学術セミナ-の講師も務めていましたが、参加者が、指示に従わない場合や不適切な対応をした場合など、その組織からの参加は、二度と、認めませんでした。中には妨害目的で入り込む人もいました。
敦賀2号機の安全審査、具体的には、原子炉建屋直下の破砕帯の解釈の相違について、廃炉につながる大きな問題であるため、日本原子力学会は、学術シンポジウムを開催し、規制側や被規制側に関係なく、自由な立場で、自由な議論をし、学術的真実が何なのか究めていただきたい心境です。