不倫は互いに忘れ合う関係である。 忘れなければならない鮮明な思い出を埋めるための墓地を心に作る必要が生じる。 しかし多くの場合、我々は生活に忙しく心には墓標を建てる敷地はないし、墓守もいないため、不倫を正しく供養できない。 いわば不倫は、反出生主義的で審美的な「心の流産」なのだ。