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フランス政府は、石油危機の時、危機管理上、原子力依存方針を示し、多くの原発を建設・運転してきましたが、平均設備利用率は、1970-2000年には、70 %台であり、良くなく、2000年以降の四半世紀、80 %になり、それでも低く、いまの先進国の技術では、90 %台が当たり前。

「茨城新聞」担当社説「時論」掲載論文集 第33回 2022.2.6掲載 (掲載時のまま)

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世界の原発の平均設備利用率は、約80%であり、大変良いと言えますが、その中でも、特に、米国の約100基の平均設備利用率は、約90-93%にも達しており、考えられないほどの高さです。軽水炉の設計で想定した設備利用率は、80%であり、経済性が成立するのは、60%以上です。

仏国は、最初、ガス炉発電でしたが、路線変更し、米国型軽水炉にしたものの、文化的考え方の差に起因するのか、長期にわたり、平均設備利用率は、70%台に低迷し、米国のように100基の平均設備利用率が90%台に遠く及ばず、原発の有効利用ができていないようにお思えます。

米国における約100基の軽水炉の平均設備利用率は、90-93%を推移しており、その要因は、長期にわたり蓄積された運転管理・検査の技術にあり、核データの確度・精度向上(核データ研究者は錯覚して主張)やコンピュータ高速化(コンピュータエンジニアは錯覚して主張)ではありません。