高台にそびえ立つ子ども病院の上階からは夜になると光の帯のような高速道路が見えていた。車の群れがここではないどこか遠くへ光る波となって流れ去ってゆく。あれからしばらく、高速道路に乗ると必ず振り返って、病院が煌々と我々の行く手を見下ろしているのを見ていた。