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小林「詩というものも、考えが違ってきましたね。老年になりますと、目が悪くなり、いろいろの神経も鈍ってきます。そうするとイマジネーションの方が発達してきますね。昔はずいぶん受身でしたよ。向こうに詩がある。それがこの頃では次第に逆になりまして、私のほうからいろいろ想像を働かすのだな」

岡「本質は直観と情熱でしょう」小林「そうだと思いますね」岡「批評家というのは、詩人と関係がないように思われていますが、つきるところ作品の批評も、直観し情熱をもつということが本質になりますね」小林「勘が内容ですからね」岡「…勘は知力ですからね。それが働かないと一切がはじまらぬ」