窓を開けた。涼しかった。夏が終わるんだ。子どもの頃晴れていたらいつ迄も夏が続いていくと思っていた。晴れて暑いのにプールの授業も無くなってどうしてだろうと不満だった。楽しい事しか興味が無かった。呑気で良かった。今も呑気に変わりはないけれど興味を持ってやらなければいけない事が増えた。
陽射しが眩しくて簾を下げた。昨日まで半分巻き上げた状態で遮れた陽射しが足元でギラギラ光っている。気付けば陽射しは部屋の奥まで伸びていた。太陽が低くなったんだ。まだ暑いけれど季節は間違う事なく移っている。こんな些細な事に心を打たれ物思いに耽るとは歳のせいだろうか。でもそれだけの事。