真っ黒い猫がいる。 名前は、「りんちゃん」。 けれども、唐突に「りんちゃん…」と始めても、誰もそれが猫だとは思うまい。 だから、枕詞に黒猫って、使わざるを得ない。 ただ、昨今それさえ憚られる気がする。 単に、『黒い』色してるだけなのに…。 「りんちゃん」本当に愛情たっぷりなんだ。