とうさんぽ 我が子と比べし カンザクラ
とうさんぽ 枝を差し込み ホジホジと
とうさんぽ 薄日感じる はるのいろ
とうさんぽ 垣根の垣根の まがりかど
寒風も へっちゃら平気 とうさんぽ
とうさんぽ 翼に秘めた うつくしさ
とうさんぽ せがまれ抱くは 甘さゆえ
とうさんぽ 拾いて集め たからもの
とうさんぽ 指差す先の いぬさんぽ
とうさんぽ 駆けてく声は ウォウウォウウォウウォウウォウ
とうさんぽ 赤い実拾い ちいさな手
とうさんぽ 柵を揺らして バスを呼び
とうさんぽ ゆびさすそこに 秋があり
とうさんぽ 指したる先の 山颪
とうさんぽ 曇天の元 駆けゆく児
とうさんぽ 腕振り払い 駆ける児よ
とうさんぽ 秋の気配に 耳を向け
めと言いて 目を作りたる とうさんぽ
とうさんぽ 帰りの母を 待ちわびて
とうさんぽ 気になるぞこれ なんだろう
とうさんぽ 家中走る 端午哉
とうさんぽ 先ゆく影を 追いかけて
とうさんぽ 飛び石渡る 大冒険
とうさんぽ 玉砂利歩く さつきかな
光差す 若葉くぐりの とうさんぽ
とうさんぽ 雨のち晴れの キモチかな