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リモートワークは死滅したか?

はじめに

朝、電車に乗っていて人の多さに驚く。
コロナ禍ではあんなに人がいなかったのに、今はもう元通りである。
リモートワークが衰退した原因はなにか?

リモートワーク

リモートワークとは文字通り仕事を家でやったりすることである。
コロナ禍ではリモートワークが大流行しそれらの仕組みを会社に導入するために右往左往した。
なぜリモートを導入したのか?
大きくはコロナウイルスの感染拡大を防ぐためであろう。

現在はコロナウイルスはある程度収まっている。
理由はなくなったのである。会社側としては目的が無いことを実施することは難しくなってしまった。

本当にそうか?

新入社員などとお話をしていると「リモートワークをしたいからエンジニアになった」との賜る輩がいる。
つまり、会社側としては不要と思われているリモートワークであるが、雇われる側としてはニーズが存在しているのである。

会社側の意見と、従業員側の意見で乖離が見られる。

会社側から見たリモートワークのリスクとコスト

改めてリモートワークについて分解し理解をしてみよう。
大枠のリモートワークの定義としては「家で仕事をする」ということである。

会社側では下記のようなリスクやコストが掛かる。

1. リモートで仕事可能な環境の整備

VPNや遠隔でのファイル共有を行う仕組みなど、様々な準備が必要である。
これらが社内で構築されていない場合は実際に構築し、運用する努力が必要である。
これは社内SEの負担が増えることを意味するし、固定費で維持コストがかかることとなる。

2. 情報漏洩のリスク

実際に家でできるようにするということは、自宅でPCを開いて作業を行うという意味である。
例えばその人が一人であるか?やカフェなどで開いていないか?やPCが盗まれたりしていないかなどのリスクが存在する。

また、場合は少ないがクレジットカードや個人情報などを扱う会社ではそもそも鍵付きの部屋でしかPC操作は不可などの縛りがある会社も存在する。
何にしろ、こういったリスクを会社側は管理する必要がある。

3. コミュニケーションのリスク

リモートで作業を行う場合は電話会議とチャットがやり取りのメインとなる。
こういったツールに慣れていない人間は、コミュニケーションが取りづらいと感じることがあるし実際に伝わらない場合もある。
基本電子データ化されるため、言った・言わないなどの話にはならないとは思うが、それでもコミュニケーションのリスクは存在するし、慣れていない人間ほどそのリスクを大きく試算する。

4. サボるリスク

リモートで仕事をしているふりをして、何もしていない場合も存在する。
こういった場合は時間分支払っているのにうまく仕事を管理できていない状況である。
中間管理職がうまく回っていない会社では、こういったリスクが大きくなる。

また、実際に顔を合わせていないため、お互いの信頼関係が薄くなることもある。
その結果ハレーションが発生し、コミュニケーションリスクへと発展するのである。

それでは利点はなにか?

散々な結果であったが、逆に利点はあるのか?

1. 費用の削減

リモートワークですべてまわすことが可能であれば、実態としてのオフィスは不要となる。
オフィスが不要であれば光熱費や家賃などが削減できる。
また、社員の交通費などの諸経費なども会社が払っているため、そういった費用削減効果もある。

問題はこういった費用削減と実際の設備投資のどちらのほうが大きいか?という話である。

2. 人材の確保

人材が集まりやすい。
すべてリモートワークであれば、地方に住んでいる人でも働くことができる。
また、最初に話した通り、従業員側としてはリモートワークを望む場合が多いため求人を出した場合、通常の求人よりも多くの応募があるということもある。

人材が不足している昨今、この効果は非常に大きいと考える。

導入を進めるにはどうするべきか?

キーは「コミュニケーション」や「文化」である

前述の通り、リモートワークに必要なコストについては、削減される費用との比較が必要な部分で実際にメリットがうわ丸可能性もあると思う。
それ以上に重要なのは「コミュニケーション」や「文化」であると思っています。

1. コミュニケーション

チャットや電話会議などによるコミュニケーションはかなり特殊でやり取りがし辛い部分がある。
これを改善するためには、こういったコミュニケーションになれさせる必要があり、それを行わせる文化や管理体制が必要である。

2. 文化

これはコミュニケーションよりも重要な項目であり、文化帯を構築してそれを浸透させる必要がある。
例えば、現在は会って話すとよく伝わるというのが共通認識として存在するが、ビデオやドキュメントで他人で伝えるなど、これまでの感覚をアップデートし、それらが当たり前だよねというニュアンスの文化を構築することが必要である。

結論としてはまだ早すぎるのかもしれない

現在、管理層として活躍するメンバーはまだリモートワークに必要なツール類への慣れが足りていないと感じる。
もう少し未来となれば、そういったニュアンスが全体の一般感として浸透し、リモートワーク企業が増える可能性があると思うが、現在はまだ早すぎるのかもしれない。

ただ、今後日本の人口は激減し、人はどうしても不足し続ける。
これまでの価格でこれまので高度な人材を雇うことは難しくなり、転職も頻繁化するだろう。
新しいことを試し続けないと、日本の企業は生き残れないであろう…

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