富士通と東洋大の実証実験、表情を解析し「振り込め詐欺に注意」
こんにちは、エンジニアをしている はしと です。
今回も実証実験のニュースからシステムや仕組みを読み解いて見たいと思います。
表情と心拍数
記事を読んでみると「カメラやセンサーで表情や心拍数を推定し…」と書いてあります。
この文章からカメラに寄って表情を推定するものと思われます。
表情は推定できるか?
カメラで表情を推定する事はできるのでしょうか?
皆様は結構「かんたんに出来る!」と答えそうなものですが、実際にやってみるといろいろな課題が存在していることに気づきます。
設置場所と顔の角度
今回は家庭内の家の電話をしている人の顔を検知し、表情を推定するものと思います。
家庭内で固定電話を設置している位置は様々に異なるため、当然ながらカメラと顔の位置関係も異なります。
単純に固定電話に内蔵されているカメラだと推定して考えた場合だけでも、固定電話の高さによって、電話をする人の背丈によって顔の位置が異なってきます。
当然ですが、顔とカメラの位置関係が異なると、解析結果がゆらぎます。
例えば上から人の顔を見た場合は悲しそうな雰囲気に見えますし、逆に下からの撮影の場合は喜んでいる顔に見えることがあります。
このようにカメラと顔の位置によって、大きく結果が異なる可能性があるのです。
どこで解決するか?
これを画像解析でなんとかするには角度について強いエンジンを持ってくる必要が出てくる。
そうなると、いろいろな角度の顔を用意して、それらの顔から正しく表情を推定できるかを検証する必要がありかなりの工数が発生してしまう…
可能であればすべてのカメラで同じ位置から顔を撮影する仕組みをとるか、またはこの誤差を含んでも問題なく動作する解析方法が求められるのです。
最新技術を実用しようとすると難易度が高い
結論として、新聞で出てくるような最新の技術というのは色々な状態を想定しきれていない場合が多いです。
そうなってくると色々な条件を包括するためには、色々な検証や方法を検討する必要がある。
その結果、かなりのコストがかかってくるのである。
飛びついて検証を開始するのは良いが、1度で上手くいくと思って進むと痛い目に合うので注意である。
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