雑煮の味は母の味
元旦の朝は雑煮を食べる。多分私は1歳以降、毎年元旦の朝雑煮を食べてきた。実家の雑煮は白味噌と淡色味噌を合わせた味付けだった。白菜、椎茸、豆腐、里芋、そして餅が入っていた。朝、家族全員が揃って「あけましておめでとうございます」と挨拶する。柔らかく煮込まれた餅が白菜や椎茸にくっついていた。母の雑煮が大好きだった。
大人になり、同じ徳島県でも家庭によって雑煮の味付けや具材がそれぞれ違うことを知った。すまし汁に焼いた餅を入れる家もあったり、白味噌だけの甘い雑煮の家もある。
結婚して初めて元旦を迎え雑煮を作った。義母に味付けを聞いたら白味噌だと言う。迷ったが結局実家の味で作った。その後29回毎年元旦に雑煮を作ってきた。毎年実家の母の味で雑煮を作ってきた。
先日大好きなお好み焼き屋さんの〝ももふく〟へ行った。ももちゃんが笑顔で「今日は豚汁ありますよ!お餅も入れることが出来ますよ!」と言ってくれた。ももちゃんの餅入り豚汁は最高に美味しかった。豚汁に入った餅はこんがり焼いてあった。
来年の雑煮は焼いた餅を入れてもいいな…と思ったが、結局母直伝の雑煮を作ってしまうんだろうな。