現実離れした埼玉県虐待防止条例改正案。我々はどう向かい合うか。
「子供の虐待を防がねばならぬ」という思いは皆が共有します。
しかし、埼玉県議会の自由民主党県議団が提出した「虐待防止条例改正案」は、その禁止事項が現実離れしています。
高い理想を掲げることを否定しませんが、現実の一歩を誤れば、その理想すら摩耗してしまいます。
小3までの子の自宅・車放置は「虐待」として禁止…埼玉県が条例改正案、反対議員「親を追い詰める」
私は平成7年生まれの27歳、4人きょうだいの第1子として育ちました。
現在の子育て環境の価値観と、大きく離れていない環境で育った世代だと思いますが、
・短時間でも子供に留守番させる
・子供だけで登下校させる
・子供同士で公園で遊ばせる
・子供にお使いを頼む
ことが禁止されるのは、革新を通り越して夢物語に感じます。
虐待防止の理念を摩耗させないためには、
①禁止事項を実現可能性の高いものにする
②順守のための環境整備をする
のいずれかであり、今は①が現実的です。
しかし、無所属県民会議が提出した、禁止事項を緩和する修正案は、委員会で否決されました。
自民党は、保守的な考えを退け、唯我独尊ともいえる状況ですが、
県議会で自民党が過半数を占める現状では、直ちにこれを改める術が限られます。
まずは県民が声を上げることが必要です。
私も声を上げ、働きかけて参ります。
そして同時に、この状況を銘記することも重要です。
次なる選挙では、良識を持つ者を県議会に送り、一歩一歩を確実に踏み出せる状況をつくるために。