見出し画像

映画『クレイジー・リッチ!』感想

『クレイジー・リッチ!』をNetflixで。

【あらすじ】
大学で経済学の教授をしている中国系で生粋のニューヨーカー、レイチェル。同じ大学教授の恋人ニックに、親友の結婚式に一緒に出て欲しいと誘われ、彼の故郷シンガポールへ同行する。ところが今まで隠していた彼の実家はシンガポールで有数のお金持ちで、彼はその御曹司だった。彼女を嫉む社交界の女性達やレイチェルの出自を良く思わない母親といきなり対峙することになるレイチェル。果たして二人の恋の行方は…

なにこれ素敵!最高に良く出来たラブコメ! あらすじから想像していたよりもずっとずっと爽快で、気持ちの良い映画。まず全編通して、嫌なだけの人が殆ど出てこない。イジメシーンは多少あれど、演出が渡鬼的なアレとは違ってそこまでイヤらしくないし、主人公ニックのお金持ちお母さんにしても、彼女なりの想いがあって二人の関係に反対しているのがちゃんと伝わってくる。

そんな展開の中で、階級の差はやっぱり仕方ないことなんだな…と観客に思わせながらも、レイチェルを助ける愉快な連中が次々と登場するし、嫌がらせに対して彼女の見せる対応に共感しつつとっても気持ち良いし、クライマックスで彼女が下す決断には、カッコ良くて大泣きです。

主人公レイチェルがとにかく魅力的にちゃんと描かれているから、ニックが彼女に惚れ続けるのも納得できる。 シンガポール在住でレイチェルの親友、『オーシャンズ8』のオークワフィナ演ずるリンや、その家族ニック家親戚のオリバーたち、レイチェルの味方をそれとなくしてくれる脇役達がみんなキュートで楽しくて。

ALLアジア人キャストでハリウッドNo.1ヒットという歴史的な初快挙を果たした作品。シンガポールの中国人セレブにNYの中国系アメリカ人をぶつけるこの構図も(『アメリカ移民』も映画のキーになってる)面白い。

全編を通じたセレブ達の、全部盛り盛りのパーティー描写は「金持ちが、けっ!」というレベルを飛び越えてケタ違いにゴージャス。「なにこれ夢なの…」的な映像的快感の連続。気持ちいい。『オーシャンズ8』的なアレね。

つまりほとんど気持ちいいところばっかしの映画です。出てくる皆を好きになりそう。ラブコメ好きは見逃すな!お薦め!

※ちなみに原題は「Crazy Rich Asians」。「Asians」を外した方が日本ではウケるという判断なのだろう。なんだかなー。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?