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映画『BLUE GIANT』感想

映画『BLUE GIANT』をTジョイ万代8番スクリーンで。
監督:立川譲

自分は原作のファンで今も読み続けている。 これは先に知っておいた方が良い気がするので書くけど、映画の舞台は日本編。
アニメ技術の問題とか、日常シーンの細かい演出で、言いたいことはモロモロあれど、ライブシーンの迫力ですべて蹴散らされた。凄すぎる。

これはもう映画じゃなくて、体験したことのない映画館JAZZライブだ。最後は涙。 「映画じゃなくて、体験したことのない試合観戦」だったのはスラムダンクだったけど、そういう意味では似てる。 ライブ時のトリップ体験みたいなのをビジュアル化してて、これは発明。

しかしスラムダンク以降、アニメ技術への基準が上がりすぎて困っちゃう。あれ見ちゃうと。 今作もライブシーンのみモーションキャプチャーCG使ってるんだけど、そこだけヌルッとしてて違和感。だけど何回も書くけど、そんなん関係ねぇ。 LPを模したパンフには、上原ひろみさんの作曲へのこだわりが書かれていた。 あんなに長いライブシーンをいくつも入れて、それで飽きないどころかどんどんアガっていくのってめちゃくちゃ難しいと思う。

原作を読み直すと(何しろ最初に読んだのはもう6、7年前だ)曲の名前もちゃんと映画でリンクしているのが分かる。漫画で読んだあの曲を、上原さんがすごい精度で作曲したらしい。

この映画のクライマックスになっている、あのショッキングなシーンは、北書店が未だあそこにあった時期に隣のプライムで辛いカレーを食べながら読んでた。163週前らしい。読後しばし呆然となってたのを覚えている。 その衝撃事件を見事に回収してくれる、オリジナル展開がこの映画にはあって。リアルタイムで読んでた人は、読み返してから観るのもいいかも。賛否あるかもだけど、自分は号泣でした。

劇場で大音量で聴くジャズの洪水とビジュアル。 なんか楽風舎の感動も思い出した。 「劇場で観なきゃいけない度」はここ数年で間違いなく1番。音の良いTジョイの、小さな8番という箱も最適。見逃さないで本当に良かった。 いやもう、よくぞやってくれました。という映画化だった。実写じゃなく(演奏の嘘が気にならない)アニメで良かった。あざーす!

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