映画『ブルーバイユー』感想
『ブルーバイユー』をAmazonプライムで。
監督・脚本・主演はジャスティン・チョン
親子が引き離される予感にどうしても観るのを躊躇っていたけど、ベイビーブローカーの勢いでやっと観ることができた。 大傑作。最後のシーンのおかげで、ずっと愛する作品になると思う。
監督脚本もやっている主演のジャスティン・チョンの空気感が良かった。 家族を愛し真面目に働いているアントニオが、移民に対する不条理な仕組みのせいで、致し方なく裏の道に手を出し、その結果…。 という、まさにどうしようもなく、不条理で、でもきっと界隈では巷に溢れている物語を、こうやって至上のエンタメとして世に出してくれることに、感謝します。
この後に観た『マイスモールランド』にも、ベイビーブローカーにも、すべて通じるところがあって。
不条理な世の中で生きる愛おしい彼ら彼女らの1人1人の物語を感じることで、ニュースで良く見る「大きな社会の問題点」ではなく、本当に、なんとかしないといけない身近で大切な問題だと感じることができるから。
妻の歌う「ブルーバイユー」の歌詞が切ない。 クライマックスは、「ぶほっ」というイキオイで号泣した。 辛いイジメのシーンがあるけども、後である程度スッキリさせてくれるから、俺のようなイジメが苦手な人でも大丈夫。
エンドクレジットには、同じように強制送還された・される予定の実在の人物の写真が流れる。 ひと昔の話ではなく、本当に今でも続いている最近の話だということに驚いた。