TM-2.7.2 (K3)品質コストをベースに、他の定量的および定性的要素を考慮して、テストの価値を見積り、見積った価値をテストステークホルダに伝える。
テストの定量的な価値
テストの定量的な価値は、欠陥の検出、リスクの軽減、プロジェクトの進捗状況の把握など、さまざまな指標で測定することができます。
欠陥の検出:テストにより、リリース前に欠陥を検出することができます。欠陥の検出により、リリース後の顧客への影響や、修正にかかるコストを削減することができます。
リスクの軽減:テストにより、ソフトウェアのリスクを軽減することができます。たとえば、セキュリティ上の脆弱性や、障害が発生する可能性を軽減することができます。
プロジェクトの進捗状況の把握:テストにより、プロジェクトの進捗状況を把握することができます。たとえば、テストの完了状況や、残りの欠陥の量などを把握することができます。
テストの定性的な価値
テストの定性的価値は、品質による評判の向上、スムーズなリリース、確信度の向上など、さまざまな側面で評価することができます。
品質による評判の向上:テストにより、ソフトウェアの品質が向上します。これにより、顧客からの評判が向上し、ビジネス上の成功につながる可能性があります。
スムーズなリリース:テストにより、リリースがスムーズになります。たとえば、リリース前のテストにより、リリース後に発生する可能性のある問題を事前に把握し、対応することができます。
確信度の向上:テストにより、ソフトウェアに対する確信度が向上します。これにより、開発や運用の意思決定がしやすくなります。
テストの価値の見積り
テストの価値を測定する際には、品質コストという方法がよく用いられます。品質コストとは、欠陥の発生と修正にかかるコストの総額を意味します。
テストの価値は、評価コストと内部失敗コストを外部失敗コストから差し引いた金額で表すことができます。つまり、テストの価値は、テストによって検出された欠陥の修正にかかるコストよりも、外部失敗コストの削減につながるコストの方が大きいということです。
テストの価値を測定することで、テストの必要性や効果をテストステークホルダに理解してもらいやすくなります。また、テストの優先順位を決めたり、テストの投資対効果を評価したりする際にも役立ちます。
練習問題
Question #28 (2 Point)
【出典元】
ISTQBテスト技術者資格制度
Advanced Level シラバス日本語版
テストマネージャ
Version2012.J04