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ユーザーの「こころ」を捉えることで、ユーザーインサイトの精度が3倍よくなる

ユーザーマーケティング施策を考える上で、ターゲットのインサイトを掴もうということは、もはや当たり前のように語られる。

「ユーザーが普段何を考え、どう思い、なぜ商品を購入するのか」

マーケターは常にこのことを考え、検証を繰り返す。
インサイトは、マーケターの永遠のテーマといっても過言ではありません。

じゃあ「ユーザーのインサイトってどうやって考えている?」と問われた時に皆さんは何て答えますか。

恐らく「ユーザーの気持ち」と答える人が多いのではないだろうか。
僕も全く同じこと考えています。

じゃあ、インサイトってどうやって分かるのか?
・ユーザーに直接聞く
・ユーザーインタビューをする
・検索クエリを見て仮設を立てる
・書籍や記事を見まくる....
などなど、多くの手法が出てくると思います。

しかし、これで本当にユーザーのインサイトが理解できるのか?

答えをいうと、それではユーザーのインサイトは完全にはつかめません。

もちろん、上記の手法でユーザーインサイトの大枠のイメージはつくと思います。ただそれだけやっても、インサイトは理解しきれず不十分になるケースが非常に多いです。

ユーザーインサイトを理解する上で抑えておきたい書籍が、鹿毛康司さんの著書である”「心」が分かるとモノが売れる" です。

こちら是非オススメなので読んでいただきたいです。

僕の大尊敬するマーケティングトレースを運営する黒澤先生も本書籍が「最近読んだマーケティング関連の本の中でも、ダントツトップで心に響きました」と紹介しているんです。

要はユーザーのインサイトは、「人の心が分かる」こと。
書籍のタイトルにもあるように「心」が分かるとモノが売れるのである。

しかし、ユーザーのインサイトを理解しただけで終わりでは全く意味がありません。マーケターは、ユーザーインサイトをもとにクリエイターと協力し、デザインに落とし込むことが重要なのである。

そこで本記事では、マーケティングの心の理解をするために必要なコトや、クリエイターと仕事をする上で大切なことを記載していきます。


自分の心に潜り、一流の消費者を目指す

そもそもユーザーインサイトとは何か?
本書籍では、インサイトとは以下のように定義されています。

・洞察や物事を見極める力
・消費者インサイト、顧客インサイト呼ばれる
・「人を動かす隠れた心理」「無意識に行動を掻き立てる心理」のこと

ユーザーインサイトを理解する上で、最も単純で最もよく使われる手段が「ユーザーインタビュー」である。つまり、ユーザーと対話することが、ユーザーを理解する上で最も早いことは当たり前である。

ユーザーインタビューによって得られた情報をデータとして可視化し、分析し、ユーザーインサイトを理解するような手法はほとんどの企業で実施しているのでないか。

マーケターにとって、調査分析と統計の基礎的な知識は必要不可欠です。調査で得られたデータは社内外の説得からマーケの戦略の立案、実行に至るまで様々な場面で役に立ちます。

しかし、それよりも必要な能力は、自分たちが実施しようとしている「調査の質問内容にしっかりを向き合うこと」が重要です。

自らの好き嫌いを優先するのではなく、真心を込めれば伝わるという精神論でもない。自分のエゴは消し、あくまでお客様の心の深くまでアクセスしていく必要があります。


ユーザーインタビューやアンケート調査などを実施する時に気をつけること

結論からいうと、「その質問そのものバイアスが掛かってないか」の視点が非常に重要です。

ユーザーインタビューを行う上で、自分が望んだ回答が返ってこないケースの99%は自分のバイアスがかかっているケースです。

では、どうすればいいのか?

それは、『自分の心に潜り、一流の消費者を目指す』ことです。

このことについて、書籍の中で以下のように記載されています。

1人の消費者として、自分が意識していない「何か」を見つけ出し、そこを手掛かりにお客様の心に周波数を合わせる。その結果、お客様の心を動かすMarketingが実現するのである。自分のことを理解する努力をすれば、やがてお客様の心が見えるようになってくる。

つまり、一流のマーケターになる前に必要なのは「一流の消費者」になること」なんです。


クリエイターと仕事をする上で理解しておくこと

ユーザーインタビューやアンケートを実施して、ユーザーインサイトを理解して「はい、終わり」では全く意味ありません。

調査結果によって得られた情報をもとに、分析や戦略に落とし込むのが次のステップになります。

そして、ここで重要になってくるのはクリエイティブです。

要は、クリエイティブのイメージをクリエイターに共有し、クリエイティブに落とし込んでいくことが何よりも重要です。

しかし、クリエイターを連携を取ることは難しいですよね...

意見の衝突や食い違い、納品までのスケジュールなど、僕も幾度となくクリエイターとぶつかってきました。

そこで、クリエイターと仕事をする上で理解しておくことを書籍で以下のように紹介しています。

①自分勝手な期待は捨てる
・項目が拒絶の対象であるということ

②クライテリア(判断基準)を明確にする
・お客様にメッセージを伝えるには、伝えたいことを絞り込むのが鉄則
・あれもこれもと欲張るほど伝わらなくなると肝に銘じておく

③愛情を一杯にこめる
・「伝えたいことの根幹」をクリエイターと共有すること
・それをどう見せるかのアイデアはクリエイターに任せる
・企画書に記載したテキストで作成してほしいと依頼した場合、クリエイティブは壊滅する
・自分勝手の情報を詰め込むのではなく、見てくれるお客様を1人の人間と捉えて、愛情をいっぱい込める

④シンプルを恐れない

特に重要なのが、そのクリエイティブで何を伝えたいのかをシンプルにすることである。

シンプルに考える視点はとても重要で以下の記事が参考になると思います。


クリエイティブでマーケターが果たすべき役割

上述で記載したように、クリエイターに依頼をする上で「目的の明確化」が大事である。これはデザイナー然り、エンジニアにおいても同様である。

・その商品、サービスの、何をどのように認知してもらいたいのか
・その商品、サービスの、どの機能をどのように理解してほしいのか
・その商品、サービスの、世界観をどのように感じてほしいか
・お客様にどう共感してもらいたいのか

このクリエイティブを作成した後に、結果として何を生み出したいのかという「KPI (重要業績評価指標)」を明確に設定することが重要なんです。

上記を理解せずに、「背景色は赤色で」とか「ここの文字を強調したいから太文字にしてほしい」などを伝えてもデザイナー本来の力は発揮されません。

マーケターとクリエイター飲食店を例にすると分かりやすい。

マーケター:オーナー  
クリエイター:レストランの料理長

・オーナーは店のコンセプトを考え、そのコンセプトに従って提供したい料理の方向性を決める
・具体的にどのように料理をするのかを考えるのは料理長の役目
・料理を知らないオーナーが、自分の好き嫌いに基づいて、料理にあれこれ注文をつけたらどうなるのでしょうか。料理のクオリティーを上げるどころか、引き下げてしまう可能性が高いはずであ


具体的な伝え方はこうである。

「今回は新商品なので、パンフレットでは商品名とともに、◯◯の良さと驚きをもっと打ち出したいと考えています。お客様には△△△なインサイトがあると思っています。だからお客様がこのパンフレットを手にとった瞬間、一瞬でその心のツボが押されるような内容にしたいです。そして、読み終えたときにはこの電話番号に電話をかけたくなるようにしたい。電話のコール数は少なくとも3000件を目指したいです」

最終な判断は、マーケターが一般のお客様になりきってクリエイティブに触れ、その時の心の動きを客観的に捉えることが大切である。

おわりに

いかがでしたでしょうか?

マーケターには避けては通れない道「ユーザーインサイト」

日々、消費者は新しい情報に触れ複雑になっていくからこそ、消費者の心をしっかり捉え、適切なメッセージで、最適なクリエイティブで届けることが重要になってくると思います。

普段から常に消費者視点を持ち、自分が一流の消費者になることが今後のメーケティング施策に活きてくると思います。

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以上になります。
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