作詩『私雨(わたあめ)。』
引力にさからって
ワタアメをつくりたかった。
重力にさからって
綿菓子をつくってみたいの。
独占する
八回目の日
風向きが変わったら
あした、晴れるだろう
独占した
八回目の輪
風向きが変わってた
風見鶏が巣立った。
奇蹟を起こして。
軌跡をたどって
季節はめぐって
嗚咽でうたって
咽び泣いてる。
軌跡はめぐる。
季節はおどる。
奇蹟は起こらない。
身体をよじって、夜のヒビにもぐりこむんだ。
殻から孵った
水色の景色に。
重力にさからって
ワタアメを作ったんだ。
引力にさからって。
『I feel the gravity』
作詩:ハセガワケイスケ