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タヌキ? 4月23日

暑くもなく、寒くもなく、日が照りすぎることも無く。
虫もまだ少ない庭仕事にぴったりの陽気。しかも春の土用の間日だから
土いじりにはうってつけの日だ。
先日の草刈りと同様、根は残して頭の方だけをザッザッザツと鎌で刈って
風の通りを良くしていく。
図書館で借りた本「庭時間が愉しくなる雑草の辞典」で、いくつかの雑草の名前や特徴などを覚えたのはいいが、名前がわかると急に距離が縮まるというか、親密さが生まれてしまって刈る度に心の中で
「すみませんねぇ。だいぶ広がっているから失礼しますねぇ。」などと一言
謝りを入れている。雑草とはいえ、オオイヌノフグリやキュウリバナ、
カキドオシにムラサキケマン、ナズナ、カラスノエンドウなどなどが、
小さな花をたくさん咲かせている最中。その姿は健気でかわいらしい。
が、が!である。今頃から少しずつ手を入れないと、あっという間に庭も
小さな畑も雑草で覆われてしまう。除草ではなく、あくまでも共存。
森の中のように、程よくバランスが取れるようになっていくと良いのだけれど。
刈るばかりでなく、部屋の中にも少しだけ草花を飾ろうと、お山に入ったり、家の裏手にあるアケビの花を見に行ったり。土に触れ、春の匂いを
胸いっぱい吸い込んで、木々のざわめきや鳥たちの鳴き声の中に身を置くこと。これも心地良い「孤独」と言えるかもしれない。あぁ、ずっとこんなことをしていたいなぁなどと、たまにしかできないからそんなことをつい思ってしまう。家の裏手、竹藪の向こうの空き家のお宅にある大きな大きな、
あれもやまなしの木だろうか。桜に似た満開の白い花が見える。その背後には人知れず山桜も咲いている。そんな景色に見惚れていると、
ガサガサ、ガサガサ と、音がする。
上ばかりに気を取られていてハッとして音の方を見ると、

「タヌキ⁉」

びっくりして思わず声が出てしまった。
昨日の富士額の富士子ちゃんかと一瞬思ったが体形が違う。そもそもしっぽのかたちが猫ではない。でもまぁ富士子ちゃん以上に慌てる様子はなく、いや(本人?本タヌキ?は)慌てていたのかもしれないが、のそのそと
どちらに逃げたら良いのか迷っている後ろ姿はどうにも憎めなくて笑ってしまった。と、笑ったものの、タヌキを自宅の敷地近くで目撃したことに動揺していた。車で三春の町を走っていれば、何度もタヌキを見かけたことはある。先日訪れた東川ではふさふさしっぽのキタキツネも見たし、松本では温泉へ行く途中にシカの親子に遭遇した。でも。
三春とはいえ、小さなお山があるとはいえ、正面からではないとはいえ、この町なかでタヌキに遭遇するとは。それだけ山に食べものが少ないのだろうか。山と里の境界がわかりづらくなっているからだろうか。
至近距離ということもあったからか、たとえのそのそとしたタヌキでも相手は野生の動物。怖いとまではいかなかったけれど、ドキリとした。ノラ猫ちゃんを見かけるときとは全く違う。どこかで悪さをして捕まりませんようにと願うばかり。映画「平成狸合戦ぽんぽこ」を思い出した。

4月23日(火)晴れときどき曇り 夕方から雨
最高気温16℃ 最低気温6℃ 夜はヨガへ。雨が降り出して
実際の気温よりも体感では肌寒く感じる。
明日は蠍座の満月。ということで今日のヨガでは久しぶりに蠍のポーズ。
張り切って草刈りをしていたからか、右肩に違和感があったけれど、
ヨガが終わる頃にはほぐれて冷たかった足先もポカポカに。
引き続きのタラの芽晩ごはんは、塩茹でしてアク抜きをしたものを
オリーブオイルでソテーして、パルミジャーノと黒コショウ。
アスパラガスのようでこれもまた旨し。