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こどもの遊びには、「静」と「動」のふたつがある。”今”子どもはどっちを求めているかを見極めよう!

おとな:「みんなで木登りしようか?」
こども:「やだーやりたくない」
おとな:「みんなでテントウムシの観察をしようか?」
こども:「えーーーだったら○○○やりたい!」

先生や保護者がせっかくいろいろ考えて提案した遊びが一瞬で冷酷な「NO」の返答で無くなってしまう…。そんな光景はよくあると思います。大人からすると、「ちっ!せっかく考えたのに」といった少し寂しいような、悔しいような思いになると思います。

「静」と「動」を見極める

実は、どれだけ楽しい内容でも子どもが振り向いてくれないことはよくあること。そこには理由があります。その理由のひとつとして考えられるのが、「静」と「動」というわけです。
「静」は静の遊びで、いわゆるアクティブにガンガン動くというよりは、動きが少ない、もしくは余り動きまわらない遊びのこと。「動」は動きがある遊びで、まさにアクティブな遊びです。子どもが「静」を求めているのに「動」を提案しても子どもはやりたいと思えないし、また逆も同じです。つまり、まずは目の前にいる子どもが ”今” どちらをもとめているかを察知することが大切になるわけです。

静の遊び(自然遊び)って何?

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目の前の世界に集中していくような遊びで、どちらかというと体を率先して動かさないような遊び。運動が得意じゃなくても率先して楽しめるのが特徴なのに、実はこの前後には子どもが自ら体を動かしたくなるような遊びになっているのが特徴です。例を挙げると次の通りです。

・観察する:動植物を肉眼や虫眼鏡を使って観察する
・聞く:鳥やムシの声を聞く
・かく:絵を描く、字を書く、細密描写など
・つくる:自然物をつかってなにかをつくる

動の遊び(自然遊び)って何?

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広い自然の世界を動き回りながらできる遊びで、”運動”を意識しなくてもたくさん運動できるようなあそび。動の遊びは、その後に静の遊びに入りやすいのが大きな特徴。例を挙げると次の通りです。

・捕獲する:生き物を捕獲する
・採取する:植物を採取する
・集める:自然物(ドングリ、石、花などなんでも)を集める
・冒険する:好きな場所を、好きなように冒険する

物語を紡ぐように、そして自由に発展させて遊ぼう

紹介させて頂いた「静」と「動」の遊びは、代表的なモノを書かせて頂きました。単純に「観察する」でも、ケース越しなのか?自分でもってなのか?肉眼でか?虫眼鏡や顕微鏡を使うのか?など、様々な展開があります。また、生き物をじっくり「観察する」から生き物をじっくり観察して「探す」方向に展開することもできます。
つまり、ただ単発的に遊ぶのではなく、そこからどのように発展させていくかがポイントになります。これは「静」と「動」の遊びも同様で、「静」から「動」へ、「動」から「静」へなど、物語を紡いでいくように、シームレスで発展的な遊びになっていくといいと思います。

子どもとの自然遊び。「静」と「動」を参考に、子どもそれぞれのその時の感情や天気、趣味嗜好を把握して、バランスを見つつ、楽しい時間にしていってください。

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この元となった本は、ネイチャーエデュケーションです。こちらもよろしければ是非読んでみてください。


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