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早稲田の演博で『築地小劇場100年 新劇の二○世紀』を観た。
10月から早稲田大学演劇博物館で開かれていた展示『築地小劇場100年 新劇の二○世紀』の会期終了(1月19日)が迫っている。早稲田には縁があって、週に一、二度は訪ねているのにもかかわらず、この展示を見損なっていた。
展示は三章に分かれている。第一章は、「築地小劇場まで」。明治二十年代には「新演劇」と呼ばれる新しい演劇が生まれた。この時代を豊富な資料とともに回顧する。二代目市川左團次が立ち上げた自由劇場にも多くが割かれていて、この運動によって「旧劇」とされることになった歌舞伎と「新演劇」の境界が明解ではなかったとわかる。カオスのような時代である。私はこの章をもっともおもしろく観た。
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年々、演劇を観るのが楽しくなってきました。20代から30代のときの感触が戻ってきたようが気がします。これからは、小劇場からミュージカル、歌舞伎まで、ジャンルにこだわらず、よい舞台を紹介していきたいと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。