近松は女をどう見ていたのか。松井今朝子の『一場の夢と消え』
松井今朝子の『一場の夢と消え』を読み終わる。歌舞伎を題材に数多くの小説を発表してきた作者の総決算というべき作品である。劇界の巨人、近松門左衛門の生涯を網羅的に書いている。かといって研究書の堅苦しさはない。近松の実人生とその作品をいかに泳ぎ渡るか、小説家の想像力と研究者の実証性を兼ね備えていて読ませる。
年々、演劇を観るのが楽しくなってきました。20代から30代のときの感触が戻ってきたようが気がします。これからは、小劇場からミュージカル、歌舞伎まで、ジャンルにこだわらず、よい舞台を紹介していきたいと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。