SNSで出会い、リアルで背中を押される本が増えている
「どうしてその本を読みたくなったのか?」を書く「読者前感想文」。12月〜2月までに出会った本の読者前感想文を書きました。
1.橋口幸生著『言葉ダイエット メール、企画書、就職活動が変わる最強の文章術』
インフルエンサーでありライターでもある5歳さんに紹介されたのがきっかけです。「Twitterの真髄が詰まっている一冊」。実はもともとこの本はSNSを中心に「どうやら良いらしい」と聞いていました。あとは「いつ買うか?」というタイミングだけだったのでした。「オンラインで存在や評判を知る」→「オフラインで紹介される」という流れで本を買うことが増えてきました。
2.飯髙悠太著『僕らはSNSでモノを買う』
もともと著者である飯高さんのセミナーで、この本で書かれているULSSAS(ウルサス)について直接聞きました。それでも、この本を買ったのは「自分の認識がずれていないか」そして「学び直し」です。この本もオンライン→オフラインを見聞きした一冊です。そして、そういった本の売り方がある、ということを認識し始めた一冊です。
3.五十嵐大介著『ディザインズ(5) 』
『怪獣の子供』の作者による最新シリーズの完結作のコミック。美しく醜く、残酷で慈悲深い、矛盾した美意識と錯綜するそれぞれの意思と意識。「ディザイン」という言葉の持つ複数の意味。五十嵐さんは「漫画でしか表現できないこと」を突き詰めようとしている印象を受けます。これは作家推しで書いました。
4.スズキナオ著『深夜高速バスに100回ぐらい乗ってわかったこと』
スズキナオさんは、もともとデイリーポータルZというウェブメディアで知りました。ちょっと変わった酒場や酒の楽しみ方を、独特のゆるい空気感で描くライターさんです。実は本を出していたのを知らなかったのですが「今度イベントやります」というツイートをみて、出版とイベントのことをしって購入しました。本のタイトルも秀逸…。装丁もシンプルだけど手が込んだデザイン。タイトルの独特の改行具合が実に良きです。
本の売れ方も変わってきている
最近「オンラインで著者や作品を知る」→「オフラインで紹介される」流れで購入することが増えてきました。
また、過去寄稿いただいた11本の「読者前感想文」を読むと、同じような購入体験をしている方が多いです。
1.出版社や著者がSNSで話題にしたくなる仕掛けを作る
2.言及された話題を、出版社や著者がRTなどで広める
3.友人・知人からリアル(LINEなども含む)で紹介される
この流れはハマると「ずっと売れ続けるサイクル」が出来あがるようです。新刊でなくても長いスパンで売れる、新しい本の売れ方。
いま売れている本のランキングと、ツイッターの言及数のランキングを見比べても相関するんじゃないかと思います。
ちょっと面白いのは、このオンラインとオフラインの話題作りは「+」ではなく「×」。どちらかが突出していても売れ続けるサイクルは完成しないようです。このあたりの仮説は、いままで寄稿された読者前感想文を分析して、いつか書いてみようと思っています。
読書前感想文への誘い。その本を手に取ったきっかけ、書いてみませんか?
まだ読んでなくてもいいんです。
というか買ってなくてもいいんです。
あなたも、あなたがその一冊を手に取ろうと思った、その小さなきっかけを書いてみませんか?
#読書前感想文
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↓twitterもやっています。本のことはあまりつぶやきませんが、マーケティングや青山ブックセンターの情報をつぶやいたりします。