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【詩】 紫陽花を知る、雨の嘆き。

ふわふわの白い雲にあこがれて
ああなりたいなと思ってた。

空を目指して昇ったら、
そこは少し冷たくて、
なんだか悲しくなったんだ。


ふわふわの白い雲にあこがれて
ああなりたいなと思ってた。

ワタシは、
曇り空に咲くと決めたから、
雨に映える色を選んだの。


紫陽花を濡らす、雨は嘆く。
曇り空から落ちていく自分を悲しむ。


なまあたたかい雨を、紫陽花は喜ぶ。
その粒が涙とは知らずに受け取る。


紫陽花を知る、雨の嘆き。
受け取り、流れていく透明の循環。
嘆きと喜びの、美しい循環。



晴海 たお


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